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金総書記の容態急変の時は、軍「3人組」の1人が統帥権掌握

金総書記の容態急変の時は、軍「3人組」の1人が統帥権掌握

Posted September. 12, 2008 03:59,   

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金正日(キム・ジョンイル)総書記の容態が急変した場合、北朝鮮の軍部内の「権力構図」のゆくえは、北朝鮮の未来だけでなく南北関係の根幹を揺るがす変数として作用するだろう。

特に、脳内出血で倒れた金総書記の病状が突然悪化し、事実上、北朝鮮の統治機能がマヒして、先軍政治の「一大危機」が訪れた場合、これに乗じて、軍部内の権力争いやクーデターが起きる可能性も予想される。

▲北朝鮮軍部の実力者が前面に浮上か〓金総書記が死去するか、昏睡状態に陥った場合、名目上の権力序列ナンバー2は、北朝鮮の対外的「国家元首」である金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長になる。

しかし、金総書記とともに長期間にわたって党中央軍事委の要職を担っている軍部の核心実力者たちが前面に浮上する可能性も高い。北朝鮮体制の維持基盤である軍を掌握することが、容易であるためだ。

北朝鮮軍部の実力者たちは、二大権力機構である党中央軍事委員会と国防委員会の要職を兼任し、金総書記の軍部隊の視察にもよく随行する。

国防委は98年に、国家主席制を廃止する憲法改正を行い、従来の「最高軍事指導機関」から国政全般を管掌する最高政策決定機構へと地位と権限が大幅に強化された。

まず、李乙雪(イ・ウルソル)、趙明禄(チョ・ミョンロク)、金鎰迵(キム・イルチョル)の「軍部実力者3人組」のうち1人が、金総書記に代わって軍の統帥権を握るという見方がある。

「パルチザン世代」である李乙雪(87)人民軍元帥は、党中央軍事委員会序列2位だが、05年に国防委員会委員から退き、政治の一線から退場した。

このため、今のところ、国防委序列2位、党中央軍事委序列3位の趙明禄(80)人民軍総政治局長が有力視されている。

趙明禄局長が金総書記に代わって軍部を掌握する場合、「核兵器の統制権」まで行使するものとみえる。韓米情報当局は、北朝鮮が現在6〜10機ほどの核兵器を保有していると推定した。しかし、趙明禄局長は高齢であるうえ、過去に慢性腎不全で腎臓の移植手術を受けるなど、以前から健康が思わしくなく、最近まで危篤説が流れたりもした。

金英春(キム・ヨンチュン)国防委副委員長や李明洙(イ・ミョンス)国防委行政局長、玄哲海(ヒョン・チョルヘ)人民軍総政治局商務部局長などが急浮上するという見方も出ている。

軍総参謀長を務めた後、国防委副委員長になった金英春副委員長は、政権樹立60周年記念の労農赤衛隊の閲兵式で報告を受けた。李明洙行政局長は、軍の総参謀部作戦局長を務めた後、国防委に移り、金総書記が軍部隊を視察する時、しばしば随行した。

▲軍部内の権力争いとクーデターの可能性〓一部では、94年の金日成(キム・イルソン)主席逝去の時と違って、後継者構図が不透明な状況で金総書記が死去した場合、軍部内の動揺と熾烈な権力争いが展開されるという観測も流れている。

この場合、中国軍部と友好関係を結んでいる「親中派」と、これまで相対的に差別を受けてきた「親ロシア」の軍部勢力間の権力闘争が激化する可能性も排除できない。

対北朝鮮専門家たちは、「金総書記の側近に多く布陣している『親中派』が、数的にも勢力面でも優位だと予想される」と話した。

金総書記の容態が急変した場合、北朝鮮軍部のクーデターの可能性も大きな関心事だ。北朝鮮軍では、大隊級単位の一線部隊まで党組職と保衛司令部が密着に監視しており、「軍事政変」の可能性は高くないという見方が支配的だ。

しかし、金総書記の容態急変で「権力の真空状態」が長期化した場合、軍部内でどのような突発事態が起きるか予断を許さないと憂慮する声もある。



ysh1005@donga.com