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魚鋻秀・警察庁長の更迭をめぐって大統領府と仏教界が対立

魚鋻秀・警察庁長の更迭をめぐって大統領府と仏教界が対立

Posted September. 05, 2008 07:17,   

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政府の「宗教偏向議論」に対する仏教界の反発が長期化の兆しを見せている中、事態の中心に立っている魚鋻秀(オ・チョンス)警察庁長の処分をめぐって、政府、特に大統領府と仏教界がなかなか接点を見出せずにいる。

曹渓宗の総務院長、智冠(チグァン)僧侶は4日午後、ソウル鍾路区堅志洞(チョンログ・キョンジドン)の曹渓寺で、柳仁村(ユ・インチョン)文化体育観光部長官の表敬訪問を受けた場で、仏教徒大会の後も堅固な姿勢を維持している仏教界の立場を伝えた。

智冠僧侶は、「世間には(最近の事態を)宗教間葛藤の問題と受け止める見方もあるが、まったく違う。一部公職者の特定宗教への偏りが問題の核心だ。それなのに、大統領が(これを)はっきり認識していないようで、大統領府など実務グループの間ではお互いに責任を転嫁しあっているのではないか心配だ」と述べた。直接的に取り上げてはいないものの、事実上、魚庁長の更迭をほのめかしたものと受け止められる。

智冠僧侶は続いて、「(公務員に)国論分裂より悪いことは何もない」と述べ、「一部保守的で排他的な宗教人の宗教偏向が深刻な問題だ」と指摘した。

これに対し、柳長官は、「李明博(イ・ミョンバク)大統領が公職者らの宗教差別禁止立法に強い意志を示しており、主務省庁の長官として関係法令の改正や公務員に対する教育実施などに主導的に取り組んでいる」と説明した。

しかし、政府は仏教界とハンナラ党の内部でも持ち上がっている魚庁長の更迭については、大統領府がこれを認めない方針のため、これといった解決策が打ち出せない状態だ。

大統領府の高官は同日、インタビューで、「魚庁長の更迭はこれまで現実的に取り上げられていない。様々な誤解があるようだが、誤解が解消すると、議論が収まるのではないかと思う」と述べた。同高官はさらに、「(事件の)始まりがあれば、終わりもあるもので、トンネルの入り口があれば出口もあるものだ。誤解があって、それが解消されれば沈静化するだろう」と述べた。

李大統領が牛肉騒動以後、法秩序の遵守を国家経営の第1原則に据えている状況で、治安維持のため公権力を行使した魚庁長を更迭する場合、公職社会の士気低下とかみ合って、国政運営の動力が再び力を失われるのではないかと、大統領府は懸念している。

大統領府のまた別の関係者は、「自分のやるべきことをやった魚庁長を更迭したら、第2のろうそく集会の状況に直面しかねない」と強調した。

その代わり大統領府は、与党内でさえ世論の悪化を懸念し、魚庁長の退陣を持続的に主張している現実を考慮し、李大統領が「適切な」水準で仏教界の誤解を解くことのできる言及を行う案を検討している模様だ。9日、「大統領との対話」またはそれ以前に、李大統領が会議の席上で述べるか、曹渓宗の宗正である法伝(ポプジョン)僧侶らと会談する案も上がっている。

一方、魚庁長はこの問題で辞任する意思がないことを再確認した。警察庁のチェ・グァンファ報道官は4日、「魚庁長は参謀会議でも秋夕(チュソク=旧暦のお盆)連休前後の民生治安に尽力し、今回の(宗教偏向議論)事態に対しても、まったく動揺することなく、本来の任務を遂行してもらいたいと話した」と伝えた。



ddr@donga.com dunanworld@donga.com