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「ブッシュ政権下で北核問題の進展は困難」 米国内で悲観論強まる

「ブッシュ政権下で北核問題の進展は困難」 米国内で悲観論強まる

Posted August. 28, 2008 08:41,   

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●ブッシュ大統領の任期内では、さらなる進展はない。

20年以上、米国防総省などで北東アジア問題を扱ってきたダウンズ事務総長は、「北朝鮮外務省の無能力化措置中断の脅しは、合意した内容を覆し、時間稼ぎをしようとする旧習を再び繰り返すものだ。現在は、ブッシュ大統領の任期内に、北朝鮮の核問題の進展を期待するのは難しい」と話している。

民間研究機関のアトランティック・カウンシルで、北朝鮮研究の責任者のコステロ代表も、「北朝鮮は、新しい米大統領と交渉するという意志を明確にした。短期的に核の無能力化および申告に対する検証作業に弾みを失うことは明らかだ」と語っている。

そして、「北朝鮮の核問題と関連して、任期内に成果を収めるために最善を尽くしたブッシュ大統領は、北朝鮮への強硬派を説得しつつ、交渉ムードづくりに努めてきたが、北朝鮮外務省の声明で、立場が弱まるだろう」と見通している。

クリングナー上級研究員は、次期政権で新たに核交渉が始まるとし、「北朝鮮は、次期米政府の政権初期から、大統領を試す可能性がある」と見通している。

●6者協議は安全か

米国務省韓国課長を務めたストローブ副所長は、核問題を話し合う6者協議が、根本的な危機に陥っているとみている。

そして、「6者協議が、北朝鮮の核放棄の決断に確信を与えていないよう、他の5カ国も、軽水炉の提供など、北朝鮮の要求を聞き入れるかどうか判断を下せていない。曖昧な6者協議という枠組みが、最大の危機に直面した」と評価している。

クリングナー上級研究員は、「最近、米国内では、北朝鮮の強硬な行動が、交渉戦略というよりも、核保有国の地位を認めさせるためのものだ、という見方が強まっている。この見方が正しければ、いかなる誘引策も、北朝鮮の核兵器の放棄を強要できないだろう」と強調した。

●最後に笑うのは?

ストローブ副所長は、「常に北朝鮮は、短期的な観点で、北朝鮮が勝つように見せる行動をするが、実際にそうなるかは疑問だ。90年代以降、核問題をめぐる交渉過程で見せた北朝鮮の選択で、結果的に北朝鮮は少しもよくならなかった」と指摘している。

不透明な交渉のため、米国が北朝鮮に過度な期待を植えつけた面があるという「自省」の声も一部出ている。

ダウンズ事務総長は、「米政府は、3月のベルリン、4月のシンガポール米朝会合で、両国が核の無能力化と申告、検証に対して、どのような合意をしたのか明らかにしていない。北朝鮮としては、米国が無条件でテロ支援国家指定解除などの措置を取るものと期待したようだ」と述べた。

ストローブ副所長も、「時間に追われたブッシュ政権が、ひとまず任期内に不完全ではあるが、寧辺(ヨンビョン)核施設の無能力化を仕上げるという目標のため、北朝鮮に融和的な態度を見せた点も、米国の交渉態度が果たして正しかったのか、根本的な懐疑を抱かせる」と指摘している。

●北朝鮮が選択した「時点」は

コステロ代表は、北朝鮮が声明発表した時点を、米民主党全党大会の開幕と北京五輪の閉幕の直後に選んだ点に注目する必要があると説明している。

コステロ代表は、「北朝鮮指導者との直接対話による問題解決の準備があることを明らかにしたバラク・オバマ民主党大統領選候補へのメッセージであり、中国には、五輪閉幕後という時期を選んで、『邪魔をしなかった』という意志を示した」と評価している。



triplets@donga.com