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[オピニオン]竹中平蔵氏のアドバイス

Posted June. 28, 2008 08:34,   

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1980年代、経済協力開発機構(OECD)の各加盟国が、公企業の民営化に積極的に乗り出した。焼け石に水のような公企業への支援を取りやめ、資本市場を立て直すためのものだった。民営化は、00年代に入って小康状態にあったが、日本ではかえって民営化に本腰を入れた。日本には、明治時代の中期である1880年代にすでに民営化をバックアップするような「民営化精神」が根ざしている。「官業であっても、民間が利益を上げて国益に寄与する可能性があれば、民間に売却すべきだ」というものだ。このような民営化精神は、中曽根康弘首相(1982〜87年在任)の「小さい政府志向」を経て、小泉純一郎首相(2001〜06年在任)の「官から民へ」につながった。

◆小泉政権は最悪の経済を受け継がれた。「失われた10年」の長期不況に見舞われた日本から端を発し、世界恐慌が起こるだろうという厳しい観測まで出ていた。当時、「変わり者」とされていた小泉首相は「改革」を掲げ、竹中平蔵慶応大教授を経済財政政策担当大臣として任命し、国民を驚かせた。長官任命状を渡しながら、小泉首相は「これから厳しい戦いが始まるでしょう」と声をかけた。戦いは他ならぬ郵政民営化のことだった。改革の舵取りを務めていた竹中長官は、郵政民営化に限らず、公務員の人員削減、規制改革といった政府改造に向けた戦争で勝利を収めた。

◆成功のカギは何なのか。首相と一緒に辞任し、慶応大に戻った竹中教授はこのところ、「改革にはリーダーの役割がもっとも大事であり、迅速な決断と執行で一気に進めなければ功を奏すことができない」と強調する。政府改革に公務員社会の反発はつきものであるため、国民に改革の必要性を広く知ってもらい、支持を取り付けるのは不可欠だと竹中氏は付け加えた。

◆李明博(イ・ミョンバク)大統領は張り切って公共改革を先に掲げたが、肝心の改革プログラムが動き出す前にブレーキーがかかった格好となった。李大統領は一昨日、「韓国は改革の過程で抵抗感に阻まれて暗礁に乗り上げている」と言い「大統領国際諮問団」のメンバーである竹中教授にアドバイスを頼んで見た。「政策には順番が必要だ。日本では民営化の全過程を国民の前に公開した」。一見当たり前のような話のように思えるが、政策推進の順番が重要だという竹中氏の経験談を李政権はじっくり考えるべきだ。

洪権熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com