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北朝鮮の「核開発告白」、プルトニウムの総量が焦点に

北朝鮮の「核開発告白」、プルトニウムの総量が焦点に

Posted June. 27, 2008 03:14,   

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北朝鮮の核申告問題が、当初の期限だった「昨年末」を過ぎ、6ヵ月が経過して決着がつけられることになった。

北朝鮮の核計画申告書の提出は、「2・13合意」による1段階(核施設の閉鎖)と2段階(核施設の無能力化および核申告)を終了し、最終の3段階(核廃棄)に突入する「信号弾」だ。昨年の10・3合意以来8ヵ月間も空転している6者協議も、動き出す見通しだ。

しかし、申告内容の検証には、少なくとも1年以上かかるうえ、核問題の核心である核兵器が申告書から除外されていたことが明らかになり、今後の核廃棄論議も順調ではなさそうだ。

●核申告書には何が含まれていたのか

数十ページにのぼる核申告書には、1987年から北朝鮮が生産したプルトニウムの総量と使用先、寧辺原子炉をはじめとする核関連施設のリストと説明が含まれていたという。

今後、徹底した検証が必要だが、核申告は、北朝鮮が核兵器の原料であるプルトニウムの生産量をはじめ、これまで推進してきた核開発の「過去史」を告白したという点で、かなりの意味があると評価される。

しかし、核兵器の数は含まれていない。クリストファー・ヒル米国務次官補(東アジア太平洋担当)は24日、「核計画の申告リストに含まれる核物質の中には、核兵器を生産するプルトニウムが、完全かつ正確に申告されることが重要だ」と述べた。核兵器が除外されていたことを示唆する発言だ。

ウラン濃縮計画(UEP)とシリアへの核協力疑惑については、「シンガポール合意」によって、米国が憂慮を提起し、北朝鮮はこれに反駁しないという内容の非公開文書形式で添付されたという。

●急転する韓半島情勢

北朝鮮の核申告書の提出で、9ヵ月間停滞していた6者協議も、近く再開されるものと予想される。

北朝鮮の申告内容に対する検証と核廃棄段階に突入するための論議の場になる6者協議の再開時期は、7月初めになる見通しだ。

さらに、7月下旬にシンガポールで開かれるアセアン地域フォーラム(ARF)で、6ヵ国の外相会談が実施される可能性も浮上している。6ヵ国外相会談は、10・3合意で「適切な時期に北京で開催する」と明示されていた。しかし、ARFに関係国の外相が一堂に会するため、これを機に会談が自然に実現するのではないかという観測が流れている。

8月初めの北京五輪の開幕式を機に、韓国、北朝鮮、米国の高位級接触が実現するかどうかも関心が集まる。ブッシュ米大統領と李明博(イ・ミョンバク)大統領は、北京五輪の開幕式に出席する。北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が出席する場合、南北、米朝首脳会談が実現する可能性も排除できないという慎重な観測が出ている。

しかし、関係国間の高位級接触が実現するとしても、金総書記ではなく、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長が出席する可能性が高いというのが、専門家たちの分析だ。

●さらに長く困難な過程が残る

しかし、北朝鮮核問題の3段階である核廃棄は、これまでより長く困難な交渉になるという分析が支配的だ。

北朝鮮は、これまでのプルトニウム生産量を36〜37キロと申告したという。米国の推定値(35〜60キロ)から外れてはいないが、一般的な観測よりもかなり少なく、生産量の規模をめぐる検証過程で難航が予想される。

すでに米国は、北朝鮮が申告書の検証に積極的に協力しない場合、テロ支援国家指定解除がスムーズに進まないことを警告した。ライス米国務長官は18日、ヘリテージ財団の講演で、「テロ支援国家指定解除の措置が発效するまでの45日間、核申告の正確性と完全性を検証し、北朝鮮の協力レベルを評価する。協力が不十分ならば、それに相応する措置を取る」と述べた。

プリチャード元朝鮮半島平和担当特使が、「北朝鮮が、すでに確保した核物質や核兵器は廃棄対象ではないと4月に伝えた」と明らかにしたことも、検証範囲をめぐり論議があり得ることを予告する内容だ。

UEPとシリアへの核拡散疑惑問題も、米朝間が急いで縫合した水準なので、次期政府で再浮上する可能性が高い。北朝鮮が、任期があまり残ってないブッシュ政府と核廃棄交渉をどの程度まで推進するかは不明だ。



jin0619@donga.com