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[オピニオン]高度成長の秘訣

Posted May. 24, 2008 08:56,   

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経済成長の核心的な要素は何だろう。世界銀行(World Bank)がその答えを求めるため、世界的な専門家21人に研究を依頼したところ、「指導者のリーダーシップ」が真っ先に取り上げられた。韓国や日本、中国、香港、シンガポール、台湾、タイ、インドネシア、マレーシアなどアジアを中心とする13カ国を研究分析した結果だという。これらの国々は第2次世界大戦以後、時差はあるものの、それぞれ25年間以上年平均7%を超える高度成長を遂げた。

◆世界銀行が21日発行した「成長報告書」を通じて、「かつて、アジアの最も貧しい国の一つだった韓国は今日、スロベニアやイスラエル、サウジアラビアと同様の豊かな国となった」と明らかにした。同報告書は、「13カ国のうち、韓国や日本、中国、香港、台湾、シンガポールはすでに先進国となったり先進国に近づいているが、ブラジルなどは1980、90年代に国のリーダーシップの不在で、成長のモメンタムを失った」と分析した。同報告書は特定国の指導者の成功事例は具体的に例示していないものの、リーダーシップの重要性を浮き彫りにした点では興味深い」。

◆しかし、ノーベル経済学賞受賞者のロバート・ソロー博士は、「成長の恩恵がくまなく行き届くという国民的な確信や統合を(指導者が)引き出せる時、成長の幸運が伴う」と話した。優れたリーダーシップの持ち主でも多くの国民の支持を得なければ、成長を遂げることはできないという意味だ。デニー・ライフジッガー世界銀行成長発展委員会副委員長も、「長期的な成長を保障する特効薬やパラダイムは存在しない」と述べ、ソロー博士の見解に共感を示した。リーダーシップそのものに成長の魔力があるのではないという意味だ。

◆研究チームは李光耀元シンガポール首相や李登輝元台湾総統、朴正熙(パク・ジョンヒ)元大統領のように長期的に政権の座について高度成長を遂げた強力な指導者たちを想定したかも知れない。もちろん、彼らの経済成長への功績を過小評価してはいけない。しかし、そのような独裁型のリーダーシップの時代はもはや過ぎ去った。これからは国民を説得でき、感動を与えることのできる民主的なカリスマを持つ指導者であるべきだ。李明博(イ・ミョンバク)政権発足後、人事問題や大運河、米国産牛肉を巡る議論は、国民とコミュニケーションをとることで、国民の支持を得るリーダーシップがどれだけ重要であるか、いまさら痛感させられる。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com