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景気が冷え込む中、ブランド市場は暑い

Posted May. 21, 2008 07:29,   

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いわゆる「名門大学」を今年の2月に卒業し、外資系コンサルティング会社に入ったキョン某氏(26)は、同年代の男性たちより外見に気を遣っている方だ。キョン氏は普段、100万〜120万ウォンくらいの「タイムオム」のスーツを好んで着ている。また、年に1、2回は、ソウル江南(カンナム)のホテルにあるアーキードのスーツ専門店で服をあつらえる。年俸が大企業課長級であるキョン氏は最近、事業をしている親から援助を受け、自動車アウディA4を買った。

●財布を開く「20、30代のブランド族」

今年に入ってから、消費者心理が垣間見える流通業の売上げが、大型マートとデパートの間ではっきりとした対照としてあらわれている。

最近、知識経済部がまとめた「4月の主要流通業社売上げ動向」によれば、大型マートの売上げは昨年同月比0.1%増に止まったが、デパートは6.5%も増加していた。

特に、デパートのブランド品の売上げは昨年10月以後、引き続き前年同期比10%台後半〜20%台半ばを往来する高い増加率を見せ、デパートの売上げを引っ張っている。不況に強い大型マートが善戦する一方、デパート景気は伸び悩むだろうという当初の予想とは反対の現象があらわれたのだ。

流通業界では、不況の中のブランド品好況現象を、20代と30代の若い消費者の積極的な購入行動に繋げている。デパートのブランド品売上げで彼らが占める割合は、40、50代の中高年消費者に比べ低いものの、売上げ成長率は全年齢帯の中で一番高い。

ブランド品の中でも靴、バッグ、サングラス、時計など20、30代が好む雑貨類の売上げの伸び率は60%に達する。衣類に比べると相対的に安い価格でブランド品を購入できる種類の製品だ。

ロッテデパート・アベニールのマネージャーである李スンミン氏は、「ブランド品は平日に顧客が多い方だが、最近は、週末に20、30代の若い女性たちのブランド品、特に靴の購入が大幅に増えた」と話した。

●「欲しいのは全部手に入れよう」

米国の市場調査専門機関であるユニティマーケティング社は、1970年以降に生まれた40歳以下の富裕層を、「ウォント・イット・オール(want-it-all=全てのものを欲しがる)世代」と規定した。同世代のブランド品に対する消費欲求は、それ以前の世代より30%ほど高く、自分の経済力を超える場合もあるという。

ブランド品の比重が高いギャラリアデパートの場合、1〜4月の20代顧客数が昨年同期比50%増えており、彼らの購入金額も70%増加した。

同デパートのVIP顧客の中、20、30代の顧客が占める割合は昨年6%から、4%ポイント増え、10%を占める。

イェ・ジョンソク漢陽(ハンヤン)大教授(経営学)は、「大学キャンパスでもブランド品のバッグを持った学生が多い。かつては近寄りがたかったブランド品売場が増えたことにより、ブランド品の購買層が若い世代に拡がった」と話した。

ブランド品業界では、1人当たりの国民所得が2万ドルを超える場合、ブランド品の消費が全ての年齢帯で日常化するとみている。マスターカードは16年、韓国の若い富裕層のブランド品消費規模が80億ドル(約8兆3520億ウォン)に達するだろうと展望している。

ブランド品業界も、懐が暖かい20、30代を狙って、攻撃的なマーケティング活動をしている。

ルイ・ヴィトンは昨年末、首都圏以南地域では初めて、京幾道竜仁市水枝区(キョンギド・ヨンインシ・スジグ)の新世界(シンセゲ)デパート竹田(チュクジョン)店に売場を開いた。ティファニー、ヴァン・クリフ&アーペル、カルチェなど世界有数のブランド宝石業者らは最近、相次いで韓国で宝石展示会を開いている。

流通業界では、ブランド品の販売好況が、今後、他の分野の消費拡散につながり、全般的な景気回復に寄与するものと期待されている。