Go to contents

「民間人キラー」クラスター爆弾、国際社会が「禁止」で結束

「民間人キラー」クラスター爆弾、国際社会が「禁止」で結束

Posted May. 09, 2008 08:36,   

한국어

「ラオス北部のシエンクアン州の森の中の小屋で暮していたビエンケオ・カボンソンさん家族は先月、家の周りの排水路を掃除していた。テニスボールの大きさの古鉄の固まりを捨てようとした瞬間、爆発が起きた。小さな息子は即死し、妻と娘は足を、長男は目を失った」

英国のザ・タイムズが最近報じたクラスター爆弾(Cluster Munition)の被害の惨状だ。一つの家族を破壊したこの爆弾は、1960年代末に米軍が投下したものだ。爆弾が投下されて約40年になる今日においても、ラオスでは爆撃当時に不発だったクラスター爆弾の爆発で、1年間で約400人の死傷者が出ていると、AFP通信は伝えた。

このように民間人に大きな被害を与えているクラスター爆弾の生産や使用、保管、移動の禁止を訴える国際社会の声が高まっている。今月19〜30日、アイルランド・ダブリンでは、約100ヵ国の代表団が参加し、「クラスター爆弾禁止条約」制定のための会議が開かれる。

●1発で1キロ2地域を焦土化…被害者の98%が民間人

1943年に初めて開発されたクラスター爆弾は、飛行機やヘリコプターからの投下や、ミサイルの形で打ち上げられた母爆弾が空中で数百個の子爆弾に分離して爆発する爆弾だ。このため、1個のクラスター爆弾で、最大1平方キロメートルの広さの地域を焦土化させることができる。

クラスター爆弾は1960年代、米国がベトナムやラオス、カンボジアなどを攻撃する際に本格的に使用し、これまで、イラク、アフガニスタン、チェチェンなど23の国家や地域に投下された。最近では、06年8月のイスラエル・レバノン戦争で、イスラエル軍がクラスター爆弾を使用した。

クラスター爆弾が、特に民間人に大きな被害を与えるのは、爆撃範囲が広いうえ、投下の際に爆発しなかった子爆弾が、地面の中に埋もれ、地雷となったためだ。

国際人道主義団体の「ハンディキャップ・インターナショナル」は、昨年発表した報告書で、これまでクラスター爆弾による死傷者が1万3306人で、このうち民間人が97.9%(1万3031人)だと集計した。同団体は、資料収集の限界を考慮すると、実際のクラスター爆弾の死傷者は、最大で10万人にのぼると推算した。

また同団体は、これまで使用されたクラスター爆弾は約4億4000万個にのぼり、このうち多くて1億3000万個が不発弾として残り、民間人の生命を脅かしていると説明した。

●84ヵ国が禁止に賛成…米、ロシア、中国は「躊躇」

クラスター爆弾の被害は、「現在進行形」だ。「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」は、現在28ヵ国がクラスター爆弾を生産しており、75ヵ国がこれを保有していると明らかにした。韓国と北朝鮮のいずれもクラスター爆弾の生産保有国だ。

全世界の約200の民間団体が参加する「クラスター爆弾反対連合(CMC)」は昨年2月、クラスター爆弾の禁止を話し合う初の国際会議がノルウェーのオスロで開かれた後、これまで計84ヵ国が、クラスター爆弾の禁止に賛成の意思を表明したと明らかにした。しかし、米国、ロシア、中国などの主要生産使用国が、消極的な態度を示しており、条約が制定されても実効性があるか疑問だ。

これと関連して、英国のシンクタンク・チェトムハウスが発行する「ワールド・トゥデイ」は、「米国、ロシア、中国は、97年に締結された対人地雷禁止条約に署名しなかったが、今、これらの国家は対人地雷を生産していない。これと同様、クラスター爆弾禁止条約が制定されれば、加入していない国々も影響を受けることになるだろう」と期待を示した。



will71@donga.com