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[オピニオン]747の思い出

Posted April. 29, 2008 08:17,   

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昨年3月13日、ハンナラ党の大統領選候補だった李明博(イ・ミョンバク)氏は、エッセイ集の出版記念会で「7%の経済成長で国民所得4万ドルの時代を切り開き、7大経済大国入りを実現する」と宣言した。2万人が集まった大統領選出陣式で、経済大統領のイメージを固めるキーワードとして「7・4・7戦略」を打ち出したのだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で年平均4%前後の低成長と景気萎縮に飽きた国民には、胸に響く約束だった。経済予測を複雑な説明の代わりに、短い数字に凝縮した747は、「大統領李明博」を作る上で一役買った。

◆厳しい言い方をすると、747公約は李氏の占有物でない。ライバルだった朴槿恵(パク・グンヘ)前代表もその1ヵ月前ごろ、「7%成長、3万ドル所得、国家競争力10位」を公約に掲げた。李氏は、ボーイング747機種を連想させる数字で目標値を高めただけだ。しかし、批判論者らはわが国の経済の潜在成長率が4〜5%ぐらいであるという点を挙げ、典型的な見栄による「空約束」だと指摘した。しかし、成長を待ち望んでいた有権者らは李氏に票を入れた。

◆李大統領は27日、「今すぐ、今年または来年、7%の経済成長率を達成できないとしても、7%の成長を可能にする基礎を築かなければならない」として、「1〜2年、目標が見送られても基礎を固めることが肝心だ」と述べた。7%の成長が現実的に厳しくなっただけに、副作用を甘受してまで無理に押し通すことはないという意味だ。公約の履行が厳しいというのは、今月初めから政府中央の関係者らの間でささやかれ始めていた。公約立案者の姜萬洙(カン・マンス)企画財政部長官は、「747は政治的な掛け声」だと、本音を打ち明けたことがある。

◆昨日、政府は景気が減速気味であると発表した。政府の今年の見込み成長率は、6%から5%台へ下方修正され、最近は4%台の達成も厳しいという話まで出ている。雄大だった抱負はさておき、目の前の悪材料の解決に取り組まなければならないのが現状だ。政府は「747」に騙されたと思っている国民を慰めるためにも、規制緩和と投資活性化によって、わが国の経済の潜在力を高めねばならない。現在のところ、国民にとって「747の思い出」は甘いどころか、極めて苦いといわざるを得ない。かといって、政府はこれ以上、別の「掛け声」でその味をごまかすことはできない。

朴元在(パク・ウェンジェ)論説委員 parkwj@donga.com