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[オピニオン]中国の愛国主義

Posted April. 22, 2008 04:05,   

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中華民族の団結と統一を唱える中国の民族主義や愛国主義の由来に関しては、多くの学説がある。しかし、孫文が主唱した民族・民生・民権の三民主義から始まったという見解で概ね一致する。孫文は、無能な満州族政権の清王朝を打倒し、中国人民を団結させ、外勢列強の侵略を阻止するための活動に一生を捧げた。南京にある孫文の墓・中山陵は、国民党政府の絶頂期に造られたが、毛沢東の文化大革明の時も破壊されなかった。孫文は、中国と台湾で同様に国父と崇められている。

◆世界の指導者が北京五輪開会式への不参加を宣言し、聖火が各地で受難にあっていることで、中国では愛国主義が燃えあがっている。先週、ソウルを訪れた東アジア専門家のビル・シャープ教授(ハワイパシフィック大学)は、「バランス感覚をそなえた中国知識人でさえ、領土問題やチベットの話が出れば、感情的な反応を示す」と話した。中国人たちは、中国を占領し支配したモンゴル族とジンギスカンも、中国人だと主張する。このような愛国主義の論理からいえば、中国はジンギスカン軍隊が通ったすべての地域で、縁故を主張することができるだろう。チベットは、世界征服に乗り出したモンゴル族によって、初めて主権を失った。

◆米国の華僑たちは、CNNのチベット事態の報道に不満を抱き、「ノー・CNN(Chinese Negative News)」と書かれたプラカードを持って、デモを起こした。中国の各主要都市のカルフールの前で、フランスのサルコジ大統領の五輪開会式不参加を非難するデモが起った。中国政府が操る官制デモという憶測も出ているが、中国政府は、愛国主義デモが1989年の天安門事件のように民主化要求に発展するかもしれず、警戒している様子だ。

◆中国人は、08年五輪を民族の自尊心をかけたイベントだと考えている。世界の主要都市の聖火リレーで、チベットのデモ隊に対抗して、華僑たちが中国を支持するデモを起こしている。中国内部では、北京五輪のボイコットを反中国感情と同一視するムードになっている。経済水準の向上とソ連崩壊後の支配的イデオロギーの不在によって、このような中国の民族主義が復活しているという見方もある。

黄鎬澤(ファン・ホテク)首席論説委員 hthwang@donga.com