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[社説]韓米同盟の質的格上げ、大きな国益に発展させるべきだ

[社説]韓米同盟の質的格上げ、大きな国益に発展させるべきだ

Posted April. 21, 2008 04:47,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領とブッシュ米大統領間の初の首脳会談は成功だった。両指導者は過去10年間、両国間に蓄積されてきた不信と誤解を解消し、韓米関係を伝統的友好関係から、自由と民主主義、人権、市場経済の価値と信頼を土台に、世界平和に貢献する21世紀戦略的同盟に格上げすることで合意した。

これにより、半世紀以上、韓国の安全保障と北東アジアの平和維持に貢献してきた韓米同盟は、質的に一段階発展できる土台を整えることになった。冷戦時期の軍事的、政治的目的のほかに共有する価値が両国をつなぐ要素として加わることで、関係はさらに緊密になり、内容はいっそう充実した。韓米同盟の未来に対する明らかな青写真を持つことで、安保不安の解消はもとより、国家位相の向上にも大いに役立つものと期待される。

ブッシュ大統領は19日、キャンプデービッドでの記者会見で、「良い関係は、共同の価値を基盤にしてこそ可能だ」と述べ、「(李大統領が追求する)価値に同意する」と話した。李大統領は、「ブッシュ大統領と未来に向け、ともに歩んでいく」と肯定的に応えた。

先の政権で、韓国の国民は、韓米首脳会談を常に不安な気持ちで見守らなければならなかった。未成熟な自主論や、北朝鮮への包容政策の過度な強調で、会談でむしろ葛藤を深めるケースが多かったためだ。そのような心配が減っただけでも、大きな所得である。同時に、北朝鮮、日本、中国、ロシアなどの周辺国に、韓米同盟の力と首脳間の友好を誇示することで、韓国が享受する波及効果も少なくないだろう。

手に取れる実体の裏づけがなければ、首脳会談は空虚な儀典行事になりやすいものだが、ブッシュ大統領は、韓米自由貿易協定(FTA)の年内批准同意のために努力すると約束した。韓国国民の年内のノービザ入国の施行や在韓米軍の2万8500人水準の維持も約束した。首脳間に信頼が生じたゆえに可能なことだ。

しかし、7月のブッシュ大統領の答礼訪問と2回目の韓米首脳会談での課題は重い。米国が要求するアフガン追加派兵、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の全面参加、在韓米軍駐留経費の分担拡大などは論争が避けられない。ややもすれば、国論分裂を招来する恐れもあり、「キャンプデービッドの宿泊費」が高いという批判を受ける可能性もある。

今回の首脳会談が、南北、米朝関係に及ぼす影響も楽観できない。韓米首脳は、北朝鮮の核計画の申告と検証を徹底して行ない、北朝鮮の核廃棄の過程をいい加減にしてはならないことを明確にしたが、北朝鮮を対話に引き出すための新たな提案は出なかった。李大統領が、米大統領選挙の候補に会えなかったことも残念な点だ。

政府の綿密な首脳会談後の対策が必要だ。韓米同盟の質的格上げと首脳間の親交が、国益極大化につながるように、精巧な戦略を組まなければならない。会談の結果を国民に説得力をもって説明し、理解と協力を求めることも重要だ。