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「韓国が品格を取り戻した」 重村教授にインタビュー

「韓国が品格を取り戻した」 重村教授にインタビュー

Posted April. 17, 2008 04:48,   

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「韓国がついに、世界の歴史の潮流に合流し、品格を取り戻すことができるようになった」。保守系の韓半島専門家である重村智計・早稲田大学国際教養学部教授(62)が、李明博(イ・ミョンバク)政権発足後、韓国を「品格」という言葉で診断した。

重村教授は、李大統領が「次は、北朝鮮側が韓国へ来る番だ」という一言で、北朝鮮との関係で優位を占めたと評価した。また、新政府が、「国際社会に通用する韓国」を国政の方向に掲げたことも、品格ある韓国の宣言だと評した。

15日、東亜(トンア)日報の記者と会った重村教授は、ちょうど同日発売された著書を差し出した。新政府下の韓国の未来を展望した本で、タイトルは『韓国の品格』だ。

——韓国が、世界史の流れに合流したとは、どういう意味か。

「世界の歴史で社会主義が失敗したという結論が出たのが90年代だ。韓国は、軍事政権を経て、このような流れに10〜15年後れた。しかし、今回の大統領選挙を通じて、韓国は後れを取り戻し、21世紀の流れに合流した。新政府は、『北朝鮮の幻想』に終焉を告げ、『恨』の政治から脱皮し、世界に開かれた姿勢で臨むことが期待される」

——本のタイトルに「品格」という単語を使った理由は…。

「文字どおり、韓国が明確なパラダイムの転換を迎え、品格を取り戻せるようになったと見るからだ。金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は、北朝鮮にへつらったと言ってもいいほど、無条件に北朝鮮を支持した。同胞の人権問題に目を向けない態度は、民族を政略的に利用したにすぎず、品格があったとは言えない。また、21世紀の民主主義とは、言論の自由が支えているというのが常識だ。過去、両政府は言論を弾圧し、報道の自由を制限しようとした点でも、国家の品格を守ることができなかった」

——韓半島専門家として、韓国の将来をどのように見通すか。

「権威主義時代の与党の最大の問題は、不正腐敗だった。一部の守旧勢力が、再び不正腐敗に走る恐れはあるが、これを断固としていかに断ち切るかが重要だ。10年間の政権を見ると、政治のプロがいないという点も問題だ。李大統領は早く『政治のプロ』にならなければならない。しかし、李大統領は政治を嫌っているようだ」

——政治を嫌うとはどういう意味か。

「大統領は、勢力争いや大義名分よりも、実利のみを追求するという意味だ。経済大統領と言っても、政治は重要だ。経済と政治は違いが大きい。経済は一生懸命やれば成果が出て、国民の支持も受けられる。しかし、政治は一生懸命やったからといって、必ず成果が出るとは限らず、成果が出たからといって、国民が必ず支持するわけでもない。閣僚人事や、先の総選挙での公認をめぐる論議を見ると、このような道理をあまりわかっていないのではないかと危惧される。政治を優先視するなら、国民の納得と同意を基準に人材を起用しなければならない」

——20日、大統領が日本を訪問する。韓日関係が好転するという期待が大きい。

「180度変わるだろう。日本の政治家たちは、先の両政府とは十分に話し合うことができなかった。先の政府が、日韓交流という名の下に、日本の『左翼』だけを相手にしたためだ。これからは変わる。日本人の関心事である拉致被害者問題にしても、李大統領は韓国人拉致被害者について言及している」

——どの政権であれ、初めは未来志向的な韓日関係を語り、独島(トクト、日本名=竹島)や教科書問題、歴史問題などが起こると原点に舞い戻った。

「日韓の間に問題がなくなると考える人はいない。ただ、問題があっても話し合えるという点、これは大変な変化だ」

重村教授は、究極的に韓日関係を好転させるには、両国が、正規の教科課程で互いの現代史を教えるべきだと提案した。

「日本人は、学校で1900年代以降の韓国の歴史、例えば日本の植民地支配があったという事実すら学ぶことができなかった。韓国も、1945年以降の日本の歴史はあんまり学んでいないと聞いている」

——韓半島の統一を警戒する日本人も少なくないようだ。

「日本人は、韓半島が歴史的にも地政学的にも中国の脅威から日本を守ってくれた有難い存在という点を知るべきだ。韓半島が日本を攻撃したことはない。統一はいつになるか分からないが、必ず訪れるだろう。日本にとってはその時が、日韓の協力を堅固にする最後の機会だ。例えば、最初の10年は経済的な困難が多いが、その時日本が貢献するなら、歴史に残る日韓協力になるだろう」



sya@donga.com