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[オピニオン]農業MBA

Posted April. 16, 2008 03:26,   

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忠鋻南道禮山(チュンチョンナムド・イェサン)でハウス農業を営んでいる李ビョンウ氏は、年間3億ウォン以上の所得を手にしている。1月は白菜、4月はスイカのように、季節に合った農作物を栽培して、年間10ヶ月間は働き、残りの期間は休みを取る。李氏の乗用車はエクスリムジンだ。天敵の昆虫を大量に飼育しては農家に販売し、輸出もする株式会社「セシール」の李ウォンギュ代表は、今年の売上高を200億ウォンと見積もっている。消費者たちが無農薬野菜を好み、天敵を利用した農法が広がるや、03年、2億ウォンだった売上げは5年間で100倍も増加した。

◆植物病理学博士(米カンザス大学)で政府傘下機関の忠鋻南道農業技術院の院長だったチェ・ソンホ氏は、06年、突然辞表を出してから、忠鋻北道槐山(チュンチョンブクド・グェサン)で唐辛子の栽培を行っている。定年を8年も残し、良き職場を飛び出してまで農民へと変身したのだ。「農業も経営マインドを持ってうまくやりさえすれば、いくらでも都市の人たちより高い収入を手にできることを示すため、転職を決心した」というのがチェ氏の考えだ。

◆チェ氏は昨年の農作業でほかの農家より3倍以上の収益を上げて、周辺の人たちを驚かせた。今年は5倍の収益が目標だ。チェ氏は、「農村の現実は外部に、実際より暗く映っている」と力説する。例えば、40代の父親を持つ農家の年間平均所得は、06年は4558万ウォンで、40代の都市労働者世帯の4394万ウォンより、164万ウォンも多かった。安価な物価や生活質の高さなど、メリットも多いが、農村ははなから落ちぶれて暮らしづらいところだという認識が根強く、若者が嫌う悪循環が続いているという。

◆「環境にやさしい」、「健康志向」などの新しい流れのなか、農業分野でも大金を稼げるチャンスが相次いで生まれている。これに目をつけ、「企業農民」を夢見る108の法人が韓国農業CEO連合会を05年に創設した。専門的な農業経営を学ぼうと志願者たちも急増している。驪州(ヨジュ)農業経営専門学校は、いつのまにか名門大学の卒業生たちが志願するところとして有名となった。卒業すれば、皆の所得が大幅に増加し、農業のMBA(経営専門大学院)コースと呼ばれている。世界は農産物価格の高騰が招くいわゆるアグフレーションにさいなまれている。韓国農業は厳しい嵐の中でも、いまや挑戦の時代を迎えつつある。

洪贊植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com