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日米「聖火を死守せよ」

Posted April. 09, 2008 07:06,   

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世界の各地で、「五輪聖火の死守」という非常事態が起きている。

8月8日の北京五輪開会式を明るく彩る聖火が、6日はロンドンで、7日にはパリで相次ぐ抗議デモによる受難に遭ったことで、聖火が通過する都市では緊張感が走り、対策づくりに苦心している。

▲サンフランシスコ「日程はいくらでも変更」〓9日、聖火リレーが通過する米サンフランシスコは、リレー区間と時間を短縮する一方、聖火リレーの直前や途中であっても、抗議デモの動きに合わせて、聖火リレーの日程を予告なしに変更するという計画を立てた。

AP通信は、警察当局が8日、聖火がサンフランシスコ国際空港に到着してすぐ、500人の警察官を動員して聖火を非公開の場所に移して保管し、9日の聖火リレーを実施する計画だと伝えた。

市当局に緊張が走っている理由は、全体住民の3分の1がアジア系で、中国のチベット事態の対応に抗議する動きが他所よりも激しいためだ。特に、市の監視委員会は1日、聖火リレーの最終計画が確定した直後、「中国およびチベットでの残忍な人権弾圧行為をただちに中止せよ」という決議案を採択した。

「チベットのための100人委員会」という団体は6日、サンフランシスコ市内に、「中国の血で染まった聖火に『ノー』と言おう」という内容のビラを貼りつけたと、地元紙のサンフランシスコ・クロニクルが伝えた。聖火リレー前日の8日午後6時からは、独自に「チベット人たちの自由聖火」リレーを実施する計画だ。

7日には、市の象徴であるゴールデンゲートブリッジに3人の活動家がよじ登り、チベットの旗を振って聖火リレー反対を訴えたため、連行された。

また、民主党の大統領選予備選挙候補であるヒラリー・クリントン上院議員は、「チベットの衝突とスーダン・ダルフールでの紛争を止めるために、中国が必要な影響力を行使していない」と非難し、ブッシュ大統領の五輪開会式への不参加を求めた。

▲「海外聖火リレー廃止」の声も〓26日、聖火を迎える長野県も非常事態に入った。日本のメディアは、長野県警が抗議デモに備えた警備強化策を立てていると伝えた。

警察は特に、チベットでのデモ流血鎮圧に抗議する人権団体や、中国政府が非合法化している気功集団「法輪功」のメンバーが、長野市を集団で訪れる可能性について憂慮している。日本国内の右翼団体が「北京五輪反対」を訴えていることも、警察の緊張を高めている。

いっぽう、「和諧の旅(和諧之遊)」と名づけた北京五輪の聖火海外リレーが、このように各国で受難に遭うと、中国はチベット独立勢力を連日強く非難している。

中国外務省の姜瑜副報道局長は7日、「チベット独立勢力が五輪精神に反し、英国、フランスの法律を顧みず、聖火リレーを妨害した」と非難したと、官営新華通信が8日付で報じた。

北京オリンピック組織委員会宣伝部の王恵部長も、「極少数が五輪の精神に公然と挑戦することは、支持を得られない」と述べ、チベットの聖火リレー抗議デモを非難した。

このように、いつになく聖火リレーのムードが騒然とする中、パトリック・ヒッキー欧州オリンピック委員会会長は、香港のサウスチャイナ・モ—ニングポストとのインタビューで、「次回の五輪大会からは海外聖火リレーを廃止することを話し合う」と8日、明らかにした。

そして、「五輪開催国が、聖火をギリシャで採火して受け取った後、開催国の国境の外に持ち出すことができないよう規定を改正する必要がある」と述べた。

聖火は27日にソウルを経て、同日特別チャーター機で平壌(ピョンヤン)に移送される予定だ。