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米FTA批准、どう実現させる? 米国の識者に聞く

米FTA批准、どう実現させる? 米国の識者に聞く

Posted March. 31, 2008 03:03,   

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▲カラン・バティア元米通商代表部(USTR)副代表〓1年前の韓米FTA妥結は、両国いずれにとっても非常に意味のある前進だった。しかし、不幸なことに現在まで、まだ批准には至っていない。いくつかの争点がそれを妨害しているが、米国にとって最大の関心事は、牛肉輸入の問題だ。

▲ハバード元駐韓米国大使〓私も、韓米FTA批准のために両国が取るべき措置は、牛肉問題の解決だと考える。それが解決されてこそ自動車などの別の争点がどうなるか、議会のムードを判断できるだろう。

▲金碩漢弁護士〓牛肉問題は本質的にFTAの問題ではないが、これを解決しなければ、今後動けない状況になった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領が任期前にこの件に決着をつけることを望んだが、叶わなかった。

▲司会(李ギホン・ワシントン特派員)〓牛肉問題さえ解決すれば、米国議会のFTA批准が可能だと考えるのか。FTA主務常任委である下院歳入委員会のチャールズ・ランゲル委員長は昨年の東亜(トンア)日報とのインタビューで、自動車部門の再交渉なしには絶対に可決しないと断言していたが。

▲バティア元副代表〓FTAが米国に実質的な経済的恩恵を与えるという事実が、まだ広く知られていない。現実的でなく実感がないためだ。しかし、もし牛肉問題が解決され、韓国市場が国際基準に合わせて継続して開かれるなら、米議会のムードは友好的になるだろう。

▲金弁護士〓私は少し違う角度から見る。米国は選挙の年であり、民主党はまだ候補を決定していない。貿易問題は、継続して論争的で感情的なイシューとして残るだろう。そのような環境の中で、米議会が牛肉問題の解決だけでFTAを受け入れるとは思えない。牛肉だけでなく、自動車と関連した米国側の関心事項の一定部分を扱うべきだと要求されるだろう。

▲司会〓韓国はすでに再交渉要求を受け入れた。韓国政府も、自動車の再交渉はないと公言しているが。

▲金弁護士〓不幸なことに現在の問題の根源は、韓国や貿易の本質に関わるものではない。米国の国内政治が問題の根源だ。韓米FTAは、すばらしい内容の協定であり合理的だが、米国の国内政治問題に縛られているため、自動車に関する限り、両国が米国の関心事の一定部分に耳を傾けるジェスチャーが必要になるだろう。完全に米国国内の政治的条件のためだ。

▲ハバード元大使〓牛肉問題の解決は、雰囲気を非常に劇的に変え、批准のための機会を創出するが、自動車問題は政治的に深刻な争点となるだろう。無論、「これ以上の改正はない」というUSTRの方針に私もまったく同感だ。にもかかわらず、米国の自動車業界の関心事項の一部においては、FTAの内容を変えることとは別に、両国の共同努力によって回答が要求される状況になる恐れがある。

▲司会〓牛肉問題が解決されたという仮定の下で、年内批准のための物理的時間は十分か。韓国政府は、どのような戦略を取るべきか。

▲バティア元副代表〓近い未来、すなわち今秋前に米議会で批准されることを望むなら、両党の支持を得るための啓蒙キャンペーンをする時間は多くない。デッドラインが今日明日ではないものの、あまり時間はない。

▲ハバード元大使〓そのとおりだ。FTAが今年可決されない可能性はかなり高いが、私は次期大統領が誰になっても、いつか必ず批准されると信じる。その点で、真のデッドラインはない。しかし、最短なら今年だ。5月末前に議会に批准案が上程されるなら、時間は十分だと考える。

▲金弁護士〓タイムテーブルだけを見るなら、意志があるなら可能だ。無論、政治状況や牛肉、自動車問題などを考えると、タイミングはよくない。米国の経済状況が悪化しており、自由貿易がますます人気を失いつつある。民主党が次の選挙でも上下院いずれも議席を増やすものと見え、バラック・オバマやヒラリー・クリントンといった有力大統領候補も、反対の意思を表明している。牛肉、自動車に続き、コメ問題も提起されるだろう。オバマ候補はすでに、コメ問題を取り上げ始めている。韓国としては、急いでこの問題を解決することが最善の策だ。09年に先送りにしたからといって、状況がよくなることはない。