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寂しい日本の大人たち、おもちゃに癒しを求める

寂しい日本の大人たち、おもちゃに癒しを求める

Posted March. 25, 2008 03:31,   

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年を取ると、再び童心に立ち返りたくなるものなのか。日本では子供向けに開発されたおもちゃを大人たちが買って帰る。一人暮らしや子どものいない夫婦は子どもや動物そっくりのロボットを買い、20〜40代の男性は屋内用のラジコンに夢中になったりする。

デジタルペットの「タマゴッチ」で有名な玩具大手のバンダイ社が昨年9月発売したぬいぐるみ「ハート通信プリモチョコル(3990円)」は、購入した客層の半分以上が50代以上の女性だ。赤外線通信を利用してぬいぐるみ同士がおしゃべりをし、さらに声をかけたり触ったりすると、ぬいぐるみの中の7ヵ所に内蔵されたセンサーが反応して返事をし、歌も歌う。触り方次第でぬいぐるみの性格も変わり、育児を終えた女性が子どもや孫を育てる気持ちになって、自分なりのこだわりをもってぬいぐるみの世話をする。

バンダイの直営店である東京台東区の玩具専門店には、人形のための幼稚園も登場した。入学願書を手にするには、制服(3850円)を買わなければならないが、申込者が後を絶たず、「園児」の数は8500名に達する。毎週、この幼稚園に人形を連れて遊びにくる60代の女性は、「子育ての真っ最中だった時を思い出して嬉しい」と自慢する。

タカラトミーが2005年に発売したしゃべる人形「ユメル」と「ネルル」(それぞれ8925円)もこれまで計12万個が売られた。客の80%は50代以上の女性だ。

ペットのロボットも人気だ。セガトイズは猫、フクロウ、ひよこなど、「夢のペットロボット」シリーズを合わせて108万個出荷した。2月に発売した「夢のひよこ(2310円)」は生後1週間のひよこの姿を再現したロボットで、頭を撫でると、「ピーピー」とかわいい声で鳴きながら、羽を動かす。ペットを飼いたくても飼えない人がこのロボットを買って大事に育てるという訳だ。

20〜50代の男性に断然人気なのは、屋内用のラジコンだ。以前は高価ということで一部の収集家の占有物だったが、ここへ来てからはモーターや電池技術の進歩で、小さくて価格を抑えた商品が発売されたことで大衆化した。タカラトミーが昨年11月に発売した赤外線操縦ヘリの「ヘリQ」は、3000円台という手ごろな値段に高度な機能まで備え、先月までに20万個が売れた。

日本玩具協会によると、テレビゲームを除いた日本内の玩具売り上げ高は、2003年の7225億円から、06年には6400億円に低下した。少子化でメインターゲットの3〜15歳の子供の数が減っているためだ。

ところが、意外にも中高年層がおもちゃを買い出したことで、おもちゃ会社は積極的に商品開発に乗り出している。日本のマスコミはこのような現象について、「大人の日常のさびしくて退屈な心のすき間を埋めてくれる、性能が優れている上に、安価なおもちゃが登場し、童心をくすぐっている」と分析している。また1950、60年代を懐かしむ「昭和熱ブーム」など、最近日本で盛り上がりを見せているレトロブームとも無関係でないという見方もある。



sya@donga.com