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[社説]「1ウォンの税金も大切にする」と主張した政府で起ったこと

[社説]「1ウォンの税金も大切にする」と主張した政府で起ったこと

Posted March. 24, 2008 03:16,   

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閉鎖された旧海洋水産部(海水部)の事務所があったソウル鍾路区桂洞(チョンロク・ケドン)の現代(ヒョンデ)本社横の空き地に、事務用の椅子、机、冷蔵庫、テーブル、ソファ−、ボックスや書類の束が10日間も山積みにされていた。海水部の業務が、国土海洋部と農水産食品部に移ると、公務員たちは着の身着のまま立ち去り、新たに引っ越してきた保健福祉家族部が、海水部のオフィス機器を外に出したのだ。オフィス用品は大半が使える状態だった。購入して2年も経たない新しいものもあり、1脚当たり20万ウォンもする高価な椅子もあった。放置された書類の束の中には、海洋水産部長官の印が押された公文書もあった。

放置されていたオフィス用品は、メディアが非難した後、22日午後には急いで倉庫に移された。福祉部関係者は、「捨てようとしたのではなく、省庁協議を経てリサイクルするか、使用する予定だった」と話したが、オフィス用品をめちゃくちゃに積んでいたのを見て、誰がその言葉を信じるだろうか。リサイクルする考えだったなら案内文でも貼り、使えるものを持ち帰る市民を制止すべきだった。

捨てられたオフィス用品を見て、国民は「みんな国民の税金で買ったものなのに…」と気分を害したことだろう。これまで李明博(イ・ミョンバク)大統領は、省庁別の業務報告を受ける席で、「予算の浪費を減らせ」という言葉を忘れなかった。ヘリコプターの代わりにKTXで出張し、過去のセマングム事業で一貫性のない工事で巨額の予算が浪費された事例などを公務員に想起させた。過去の政府の予算浪費の事例を非難し、「国民の税金は1ウォンでも大切だ」と強調した。にもかかわらずこのような状態では、税金節約は口だけだという思いすら抱く。

海水部のオフィス用品の放置で消えた国民の税金は、大した額ではないかもしれない。しかし、表では「予算10%削減」を叫びながら、裏でこのような体たらくを見せるなら、国民の顔は自ずとゆがみ、官僚社会に対する不信は深まるだろう。公務員は「血税」という表現を嫌うが、国民の血と汗が染み込んでいない税金はない。血税で官用乗用車に乗り、オフィス機器を買って使う公務員たちが血税を大切にすることを考えないなら、もはやその地位にいる理由はない。新政府は、血税節約の実績をいつ見せてくれるのか。