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新体操のシン・スジ、16年ぶりの五輪出場

新体操のシン・スジ、16年ぶりの五輪出場

Posted February. 29, 2008 03:13,   

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室内だったが、寒さに身が震えた。前日は雪が降っていた上に、気温までぐっと下がった26日のソウル江南区水西洞(カンナムグ・スソドン)の世宗(セジョン)高等学校室内体育館。ここは「新体操の妖精」シン・スジ(16、世宗高)選手が練習をするところだ。

薄い選手ユニフォームやトレーニング服を着て練習するにはあまりにも寒そうだった。柔軟性が命の新体操の特性から、このような低温で練習をすると負傷するリスクも高まる一方だ。選手らはTシャツを4、5枚ずつ着込み、靴下を2、3足ずつ履いて練習するのが日常化しているようだった。

シン・スジは3日、韓国体育大学で行われた北京五輪に向けた新体操代表選抜戦で1位の成績を収めた。昨年9月には第28回世界新体操選手権大会で17位になり、20位までに与えられる五輪出場権を獲得した。

新体操で五輪出場権を獲得したのは1992年のバルセロナ五輪以来16年ぶりのことであり、今大会唯一のアジア選手でもある。

母親のムン・グァンヘさんは、「練習が終わると、寒さで割れた足から出てきた血で靴下が赤く染まっている。足の爪が2本も抜けた」と話した。

国家代表という名に似つかわしくないほど、シン・スジ選手の練習環境は劣悪である。メダルが可能な種目でないという理由で、泰陵(テルン)選手村に入ることもできない。幸い、シン・スジ選手は環境が少しましなロシアで国際体操連盟(FIG)からの支援を受けて練習をしている。現在、ロシアでトレーニングをしていたが、ふくらはぎ部分の疲労骨折のため、今週韓国に帰ってきた。3月に参加する予定だったモスクワグランプリ大会も断念した。代表選抜戦でも疲労骨折注射を打ってもらいながら競技に臨んだ。

昨年、シン・スジ選手は12の大会の出場と練習のために約200日間を外国で過ごした。彼女が体操をする上で最大の敵はお金である。1日30万ウォンがかかるロシアでの練習は全額自腹でまかなっている。先日、親は定期貯金を解約した。

シン・スジ選手が試合の時に着る衣装はいずれもお下がりのものだ。1着に200万ウォンを越えるのでなかなか手が出ず、ロシア選手らが着たものを購入した。

1日に彼女が食べる物は、少しのご飯と果物、そして毎食6錠の栄養剤がすべてだ。育ち盛りの年に食べたいものも多いが、そうもできない現実が心苦しい。シン・スジ選手は、「食べたいものがある時には、インターネットで食べ物の写真を見ながらを飢えをしのぐ」と話す。

新体操が人気のない種目だという現実を誰よりもよく知っているシン・スジ選手は、最近、フィギュアの金姸兒(キム・ヨンア)と水泳の朴泰桓(パク・テファン)の成功に大いに勇気付けられた。シン・スジ選手は、「非人気種目でもスターが出ると、人気を得られるということを2人が見せてくれた。私がどれくらい頑張るかによって、新体操も人気を得ることができると思う」と話す。

シン・スジ選手の最終目標は、韓国人初の新体操国際審判。彼女は、「韓国人の審判がいないので、審査の時、見えない不利なことが多い。英語とロシア語を地道に学び、国際審判になりたい」と抱負を語った。



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