Go to contents

[オピニオン]父母学部

Posted February. 28, 2008 03:15,   

한국어

ソウルのヨンファ女子高は、昨年はじめて「父母の夜」のイベントを催した。ランチタイムに父母会を開いていた慣例を破り、夜の時間に移すと、反応が熱かった。このごろは、共働き夫婦の子供が、生徒の半分に上る。お昼の父母会には参加できなかった母親たちが多く顔を出しており、父親たちも30人あまり参加している。学校が考え方を変えたことで、父母との新たなコミュニケーション・モデルが形成されたのだ。

◆延世(ヨンセ)大学が今年から「父母学部」を作ることを決めた。父母たちは、子供の大学入学以後に、学校生活と進路に関心が高い。そのような父母たちに各種の情報を提供する講義を行うというもの。同大学には、留学や交換留学生についての情報を共有する同好会、公務員試験同好会のような父母会が結成されている。父母の子供の世話が高校を超え、大学まで続くということだ。

◆教師と生徒、父母が三位一体になれば教育は成功するのか?父母の役割には慎ましいものがある。われわれは、伝統的に教育を「卵を破って出てくる過程」として受け止めていた。ヒヨコが自分で卵を破って出てくる力が足りなければ、外から力を貸すくらいが、父母の役割だということだ。ところが、発達心理学者たちの研究結果によると必ずしもそうでもない。父母の言うことをよく聞く子供たちとそうでない子供たち、本人が生活の道を自分で選択した子供たちの一生を追ってみた。もっとも豊かに暮らすタイプは、「父母の言うことをよく聞いていた子供」という結論が出た。

◆父母たちも迷っている。世の中がこれから先どのように変わるか自分たちさえわからない状況で、大学生の子供の進路に口を挟むべきなのか、それとも本人の判断に任せるべきなのか明確な正解がないからだ。だからといって、速いスピードで変化する世の中で医師、弁護士、公務員のような安定した職業を勧めるのも心細い。子供の進路に関する悩みを一緒に分かち合い、子供とコミュニケーションしたいと思う願望が込められた時代の産物こそ、まさに父母学部なのではないか。

洪贊植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com