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[社説]国際競争力失った「観光物価」、対策はないか

[社説]国際競争力失った「観光物価」、対策はないか

Posted February. 15, 2008 03:00,   

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物価の高いことで有名だった済州道(チェジュト)が観光物価のバブルを解消するために本腰を入れている。自主的な調査の結果、刺身の値段はソウル、釜山(プサン)に比べ、21〜57%高く、週末4人1組のゴルフ料金は中国、タイ、フィリピンの2.3〜3.2倍だった。宿泊施設と観光地の入場料をはじめ、ほぼすべての料金が高い。「ゴルフは済州道よりは中国や東南アジアのほうが安上がりだ」という話が出るのも無理はない。

済州道は、昨年、国内外の観光客が543万人で前年比2.2%増に止まった。総観光収入は20%増加したものの、観光業者の過剰供給で収益性が悪化すると、観光客に高い値で売りつける傾向が強くなった。主に料金を上げて採算を合わせようとしたのが災いし、「高い済州」の汚名が付きまとうことになった。

「観光物価」は済州だけ高いのではない。大韓商工会議所が調査したところ、韓国観光は「値段は高いのに(57.9%)、サービスは普通(57.2%)」という評価が出ている。世界100大都市のうち、ソウルの一日の食費は202ドルで、値段の高さでは世界富豪たちのリゾート地のモンテカルロに次いで二番目となっている。ホテル、食費、ゴルフのコース利用料が日本と逆転して久しい。米国のカルフォルニアで7000ウォンのワインが韓国では3万ウォンだ。ソウルのガソリン価格はロンドンのパリと並んで世界一であり、高級コーヒーの値段は新興工業国のうち最高という調査結果もある。

物価は途方もなく高いのに見所はあまりパッとしないので、観光客の足が遠ざかっているのも当然だ。急増する中国の観光客をターゲットにする観光商品の開発への取り組みも不十分だ。韓流観光や高級病院の需要をひきつける医療観光も政府レベルで支援する必要がある。

昨年留学や語学研修費用を含めた旅行収支の赤字が150億9000万ドルだった。貿易収支の黒字151億ドルを全部相殺してしまった格好だ。2000年出国者数が入国者数を上回って以来、その格差は日増しに大きくなるばかりだ。

観光産業は、外貨の稼得率や雇用創出の側面において商品の輸出より効果的だ。にもかかわらず、規制だけが多く、支援は不足しており、「煙突のないクリーンな輸出産業」がピンチに瀕している。観光産業に課される過剰な税金と規制に対する緩和が不可欠だ。また、流通構造の改善、外国人雇用の許容など、包括的な対策も欠かせない。