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[オピニオン]杭と総選挙

Posted January. 23, 2008 07:38,   

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「成功はもう始まっています」。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は昨年11月、全羅南道羅州市(チョンラナムド・ナジュシ)で行われた羅州革新都市の起工式でこのように述べた。それほど成功を確信した大統領が、どうして昨年末まで5ヵ所の起工式を急いでやったのだろうか。それほど良いプロジェクトなら次期政権も受け継ぐはずで、予め「杭」を打っておく必要はなかったはずなのに。任期終了が約1ヵ月後に迫っている盧政権が今も革新都市の成功を大きな声で言えるのか疑問だ。

◆監査院は全国の10の革新都市について、「人口流入計画が足りない」と指摘し、専門家たちも「幽霊都市」になりかねないという懸念を隠さずにいる。起工式ばかりを急いで済むようなことではなかった。幸い、残り5ヵ所の起工式はまだ実施前である。昨年末、建設交通部が打ち出した「実施計画の承認」と「協議補償率50%」を基準にすると、3ヵ所の起工式がまもなく行われなければならない。しかし、準備は全く進んでいない。盧大統領自らが「任期内に杭を打ち、大形の釘を打っておきたい」と言ったように、昨年の起工式は、次期政権が計画を変更できないように予め打っておいた杭であったことを立証する。

◆李明博(イ・ミョンバク)次期大統領は昨日、市道知事らに首都圏と非首都圏の共存戦略を説明した。首都圏の発展を阻んで、地方を発展させようという盧大統領の戦略と違い、それぞれの特色に合う発展を追及しようということだ。だが、気になるところがある。次期政権が公企業の民営化、統廃合など構造調整を主要政策に採択し、盧政権の均衡発展政策を拒否したにもかかわらず、行政中心複合都市や革新都市計画の見直しには触れていない。全羅北道全州市(チョンラブクド・チョンジュシ)革新都市の3分の2に移転する予定だった農村進興庁が、研究機関に転換される運命であるのが一例だ。

◆大統領職引継ぎ委員会は「事案の敏感性」を理由に、「新政権発足後、慎重に検討する」と明らかにした。4月の総選挙を控え、地域の民心に影響する政策発表は見送るという戦略らしい。どうせ革新都市の計画を修正するしかないなら、工事もとりあえず中断するのが最善なのだが、総選挙のため本格的な議論をしないなんて、罪のない地域住民にだけ、つけが回りそうだ。

洪権憙(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com