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[社説]「仕事中心」政府組職と適材適所の人事がかみ合わなければ

[社説]「仕事中心」政府組職と適材適所の人事がかみ合わなければ

Posted January. 15, 2008 06:37,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領当選者は14日、新年記者会見で「充実した有能な政府をつくることが、最も重要な国政課題だ」と強調した。その延長線上で、政府組職の改編と首相および閣僚などの要職人事を断行し、大統領府と首相室の役割も調整すると述べた。仕事中心の組職改編と人事という方向は正しい。次期大統領が論功行賞や選挙を意識せず、任期を通して政府組職と人事を仕事中心に進めることができれば、成功した政府になる可能性が高い。

李当選者は政府組職改編と関連して、「時代の流れに合わない組職のぜい肉を削ぎ落とし、放漫な組職のネジを締めなければならない。重複した機能を統合し、分散した機能を融合する」と主張した。さらに、「民間に適しているものは民間に任せ、地方が担うべきものは地方に任せなければならない」とも述べた。

社会が変化すれば、政府の役割も変化しなければならない。政府が民間の変化の速度に追いつけず、事あるごとに足を引っぱる国には発展はありえない。「政府万能主義」が万病の根源だ。政府は必ず必要なことだけをし、ほかは果敢に民間に任せるのが正しい。先進諸国が「小さな政府、大きな市場」を追求するのも、長年の経験によるものだ。

政府組職の改編は精巧に行われなければならない。この時代が要求する政府と公職者の役割の概念から正確に定立し、それを土台に機能を調整して統合する必要がある。外見だけを変える組職改編は、失敗を予約したも同然だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府で増加した公務員の数も減らさなければならない。公務員削減のない政府改革は見せかけにすぎない。即時削減が難しければ、段階的な削減プランを出すべきだ。

李当選者は、「首相指名や閣僚の任命で、政治的考慮や総選挙を念頭に置くことはない。仕事自体のための人選、任命になる」と述べた。この初心を必ず守ってほしい。

盧武鉉政府も当初は堅い覚悟を表わしていたが、時間が経つにつれ、内閣改造が選挙に出るための経歴づくりや政治的報恩人事に流れた。現政府で、教育副首相が5回も変わった。大統領選の陣営に入るからと長官が辞任することもあった。韓国も先進国のように、長官が大統領と任期をともにする風土を定着させるよう、李明博政府が先例を残すことを期待する。

李当選者は首相の役割について、「これからは世界市場を見聞し、資源外交など多くの分野ですべきことが多い。大統領を補佐する役割ではなく、首相の自主的かつ独自的な役割を持って、国内外で仕事をすることになるだろう」と述べた。これまで首相と内閣の役割がしっかりと定立されず、混乱が繰り返されてきたのは周知の事実だ。「代読首相」や「実勢首相」といった言葉が出たのもそのためだ。時代の変化を導く新しい首相モデルが期待される。

李当選者は、「新政府は内閣を中心に仕事をする計画であり、大統領府は調整機能に限定する」ことを明らかにした。大統領府が内閣の上に君臨してあらゆる事に干渉することは、帝王的な大統領制の古い慣習である。