Go to contents

原油高で急騰する食品価格

Posted January. 09, 2008 08:19,   

한국어

ソウル城東区(ソンドング)に住む主婦の金オクソンさん(50)は8日、買い物をするためソウル中区新堂洞(チュング・シンダンドン)の中央(チュンアン)市場に足を運んだ。ところが、30分以上見て回っても買い物かごは空っぽのままだ。金さんは「食材を買おうと思ったけど、このごろ値段が跳ね上がった野菜を買うかどうか、ずっと迷っている」と話す。

実際、この市場で昨年はじめ400グラム2000ウォンだった唐辛子の値段は、最近4000〜5000ウォンに値上がりした。原油高からビニールハウス暖房費が上昇し、産地の出荷価格が急騰したためだ。

●原油高、食品価格にも影響

大型小売店やデパートのビニールハウス野菜価格も高騰している。

8日、Eマートによると、昨年11月に1120ウォンだったキュウリ2本が、最近1200ウォンで売られている。青唐辛子の価格は、昨年11月の1790ウォンから1月の2490ウォンまで値上がりしており、ナス2本は2ヵ月前の1450ウォンから1790ウォンに上昇している。同期間、ロッテマートのキュウリ3個の値段は1200ウォンから2230ウォンに跳ね上がっている。

慶尚南道密陽市(キョンサンナムド・ミリャンシ)の農産物中間流通会社、カシン農場の金ジェギョン部長は「昨年1月、10キロ1箱で4万ウォンだった青陽(チョンヤン)唐辛子の競売価格が、今年は8万5000ウォンに値上がりしている」と説明した。金部長は「ハウス栽培に暖房費の占める割合は20〜30%にもなる上、原油高が響き、栽培そのものを取りやめる農家も増えている」と伝えた。

●「生活物価」軒並み上昇の気配

菓子、アイスクリーム、牛乳などの菓子類や乳製品の価格も軒並み上昇している。輸入原材料の値段が急騰した上、原油高で運送および物流費用がかさんだためだ。

製菓業界によると、ロッテ製菓はドリームパイ1箱の価格を2800ウォンから3000ウォンに上げており、ヘテ製菓は卵菓子の価格を近く700ウォンから1000ウォンに値上げする計画だ。製菓業界は3月ごろまでに、大部分の製品価格を20〜30%引き上げる方針だ。

昨年12月の小麦粉価格の値上がりを受け、ラーメン、チャジャン麺など関連製品の価格もつり上がるものとみられる。大型小売店で販売されるCJ第一(チェイル)製糖の中力小麦粉3キロの価格は4470ウォンで、28.8%値上がりしている。農心(ノンシム)、三養(サムヤン)食品、韓国ヤクルトなどは、ラーメン価格の値上げを視野に入れているとされている。ソウル市内では3000ウォンから3500ウォンだったチャジャン麺の値段を、500ウォンずつ値上げした中華レストランも多い。

●冷え込んだ消費マインド、インフレへの懸念も

このように物価が上昇の一途をたどるにつれ、一部では「買いだめ」の兆しも現れている。

Eマート恩平(ウンピョン)店の金スンファン売場マネージャーは「先月、小麦粉価格の値上がりを受け、ラーメン価格がつり上がるだろうというニュースが出た後、1週間の間に農心の辛(シン)ラーメンが売り切れとなり、店頭に並ばなかったこともある」と話す。

専門家は、物価上昇が消費マインドを萎縮させ、景気後退、インフレにまでつながりかねないと憂慮している。

三星(サムスン)経済研究所のチャン・ジェチョル研究員は、「政府が具体的な物価の安定策なしに、成長政策に終始すると、物価圧力が高まる恐れがある」と警告したうえで、「物価が上がると、消費者の購買力が低下し、賃上げ要求も大きくなるだろう」との見通しを述べた。



swon@donga.com