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鼻の高くなった企業、「金利のショッピング」

鼻の高くなった企業、「金利のショッピング」

Posted December. 21, 2007 09:58,   

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A銀行の江南区(カンナムグ)某支店では最近、少なからぬ規模の資金が引き出され、大騒ぎとなった。ただでさえ預金が足りず厳しい状況なのに、12月満期のある中小企業の1年制の法人定期預金80億ウォンのうち50億ウォンがほかの銀行に流れたのだ。ほかの銀行が金利を0.2%上乗せしてくれるというのがその理由だった。銀行では頼みに頼んで、80億ウォンのうち30億ウォンを再び誘致したが、これからもこのような状況がいつまた起こるか分からず、気をもんでいる。

資金調達が厳しくなった各銀行が、高金利の競争で積極的に預金の誘致に乗り出し、各企業が「金利ショッピング」に出る珍しい出来事が起きている。各企業では預金を通じてより多くの利子を受け取るため、さまざまな銀行の金利の水準を把握した後、金を預けているからだ。銀行と企業の役割が逆となっている。

企業が運転する金には、営業活動を通じてその日その日に稼ぐ金もあり、金融会社に預けておいて満期となったものをほかのところに移さなければならない金もある。キャッシュフローのいい会社は短期の資金運用で相当高い収益を上げられるため、金利に敏感になる。

新韓(シンハン)銀行・企業顧客部のユン・ジュホ副部長は、「企業の資金管理の実務者たちも運用成績によって評価を受けるので、人事の季節の年末には少しでも多くの利子を支払うところを探す」と話した。

企業資金の運用先は譲渡性預金証書(CD)や定期預金、随時に入出金のできるマネーマーケットファンド(MMF)、随時入出金式の預金(MMDA)などさまざまだが、預金の規模は数億から数百億ウォンまで、会社の規模によって千差万別だ。

ハナ銀行・企業本部の金ナックン課長は、「金利の差が激しくない時は企業が普段の取引関係や人間関係で預金をするが、最近はほかの銀行でより高い金利を支払えば直ちに資金が移動する」とし、「各企業では銀行に一つ一つ電話をして金利を相互に交渉するので、銀行同士の取り合い合戦が繰り返されている」と語った。

「A企業=B銀行」のような主取引銀行の概念がなくなって久しい。

銀行が企業の機嫌をうかがうようになった理由は資金難のためだ。今年は証券市場の活性化で証券会社の総合資産管理口座(CMA)やファンドなどに預金が流れ、銀行では足りない資金をCDや銀行債の発行で埋め合わせている。10月末現在、銀行業界の総預金は579兆9440億ウォンである一方、総貸付金は790兆3590億ウォンで、預金より210兆4150億ウォンも多い。貸付金が預金の136%にも上る。

銀行は底をついた資金を誘致するため、やむを得ず、高金利の競争に飛び込まざるを得ない状況だ。内部の留保金も多く、資金的に余裕のある企業に助けを請わなければならない羽目になったわけだ。

しかし、銀行の高金利競争は金利の上昇をあおる一因となっており、結局、被害は融資者に移る副作用を生んでいる。CDだけ見ても、各銀行がなりふりかまわず発行し、3ヶ月物のCDの金利は昨年末の年4.86%から、18日現在、5.77%へと0.91%も上昇した。銀行圏のCDの順発行規模は、今年に入ってから先月末にかけて27兆8000億ウォンと、昨年同期の2兆4000億ウォンの11.6倍にも上る。

韓国金融研究院のハン・ジェジュン研究委員は、「高金利を支払って資金を調達した後、これをまた高金利で貸し出す悪循環が繰り広げられている」とし、「銀行が過度に融資をし、貸付者に金利の負担を転嫁している」と指摘した。



ssoo@donga.com kimsunmi@donga.com