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[オピニオン]交渉力

Posted December. 14, 2007 03:13,   

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グローバル交渉分野の大家である米ノースウエスタン大学のジーン・ブレット教授が調査した結果、世界16ヵ国の企業家のうち韓国人は、交渉状況の掌握など、交渉主導力の面で最下位だった。最近訪韓したブレット教授は、KOTRAで行われた講演で、「文化圏別に異なる特性が現れる」と婉曲に述べた。しかし、「利己心と個人主義性向が非常に強く、交渉を競争的に眺める傾向」は、韓国の弱点と見なければならないだろう。自分の利益だけを重視する韓国人に対し、ブレット教授は、「交渉相手と情報を交換することで、交渉成果を高めることができる」と強調した。

◆「交渉技術の皇帝」ハーブ・コーエン米ミシガン州立大教授も、1ヵ月前に訪韓して講演し、「韓国政府や企業の交渉は緻密でない」と指摘した。相手が挑発的な発言をすれば、たちまち後退して、簡単に目的を忘れて相手と和解する弱点があるということだ。また韓国企業家は、好意はあまり示そうとせず、残念な気持ちはよく表すため、国際交渉で「与しやすい相手」として扱われると指摘した。

◆交渉論の2人の大家が韓国人に共通して助言する点は、「最適の代案」を準備せよということだ。交渉が決裂する場合に備えて、次善策を準備していなければならない。ブレット教授のアンケート調査で、韓国企業家は、このような概念すらあまりないことがあらわれた。金融危機直後、第一銀行や大宇(テウ)自動車の海外売却の交渉過程でも、このような問題が露出した。より大きな問題は、莫大な「授業料」を払っても教訓を得ていないという点だ。

◆過ちをただちに謝罪することも、交渉の一つのテクニックだ。これはビジネスだけでなく政治でも重要だ。事実を隠蔽しようとしてかえって大きなダメージを受けた例は枚挙にいとまがない。コーエン教授は簡単な原則を教えてくれた。「他人が暴露できないように、悪いニュースはすべて先に明らかにせよ。状況や他人のせいにせず、自分の過ちに対して完全に責任を負う態度を見せよ」。大統領候補陣営と有権者の間の交渉とも言える選挙運動でも適用できる原則のようだ。しかし韓国の大統領選の現場は「言い張り」のコンテストだ。

洪権憙(ホン・クォンヒ)論説委員 konihong@donga.com