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平壌のニューヨーク・フィル、小さいが偉大な一歩

平壌のニューヨーク・フィル、小さいが偉大な一歩

Posted December. 13, 2007 03:07,   

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ニューヨーク・フィル側は11日(現地時間)、米国を代表するオーケストラに挙げられるニューヨーク・フィルハーモニー・オーケストラが来年2月26日に平壌で公演すると、公式発表した。米国のオーケストラが北朝鮮で公演するのは今回が初めて。これを受け、かつて「ピンポン外交」が米国と中国の関係改善のキッカケになったのと同様、ニューヨーク・フィルハーモニーの平壌公演が米朝関係の改善の触媒になるか注目が集まっている。

ニューヨーク・フィルハーモニーはかつて、米国とソ連の関係改善が実現する時点を前後にしてソ連で公演したことがある。ニューヨーク・フィルハーモニーは同日、ニューヨーク・マンハッタンのリンカーンセンター内のエブリ・フィッシャー・ホールで、ポール・グンター会長とジャリン・メタ社長、朴吉淵(パク・キリョン)駐国連北朝鮮大使が参加した中で記者会見を開き、北朝鮮での公演日程を発表した。

ニューヨーク・フィルハーモニーは、来年2月25日から27日まで48時間平壌に滞在し、26日に東平壌大劇場で1回公演する予定だ。ニューヨーク・フィルハーモニーは、このほか公開リハーサルや団員が北朝鮮の音楽徒を指導する音楽教室も開催する予定だと紹介した。

平壌公演では米国と北朝鮮の国歌が演奏される。平壌で米国の国歌が演奏されるのは異例のことだ。

公演のレパートリーは代表的な米作曲家のジョージ・ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」、チェコ作曲家のアントニーン・ドヴォルザークが米国滞在中に作曲した交響曲9番の「新世界で」などだ。ニューヨーク・フィルは中国北京公演の後、平壌を訪問してから西海を経て28日ソウルで公演する。アシアナ航空がチャーター便を提供する。

メタ社長は同日、「音楽は皆を一つにする力がある。ニューヨーク・フィルにとっては、平壌公演が小さな一歩に過ぎないが、南北の統一のためには偉大な一歩になるだろう」と位置づけた。

異例に記者会見に参加した朴吉淵大使は、「今回の公演が両国の音楽人と国民の友好と理解を深め、究極的には両国の関係改善に役立つことを確信している」と述べた。

米国務省は、ニューヨーク・フィルと北朝鮮側の接触の段階からこの公演を積極的に支援した。特に、クリストファー・ヒル米国務省東アジア担当次官補は、ニューヨーク・フィル団員を対象に直接説明会まで開くなど、平壌公演の実現に一役買った。

北朝鮮側も公演を積極的に支援している。ニューヨーク・フィルの平壌予備訪問に同行したフレドリック・カリエ・コリアソサエティー副会長は、「ニューヨーク・フィル側が公演場の音響施設に問題があると指摘したら、金策(キムチェク)工業総合大学の専門家を即時に送り出して、必要な音響施設をその場で製作させるほど、北朝鮮側が積極的だった」と紹介した。

記者会見場では北朝鮮の人権弾圧などに対する質問も提起されたが、メタ社長は「ここでその問題を取り上げるのは適切でない。ニューヨーク・フィルの公演は、北朝鮮の開放を繰り上げるのに貢献するだろう」と答弁した。



kong@donga.com