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[オピニオン]「父子孫」世襲

Posted November. 27, 2007 06:17,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の次男・金正哲(キム・ジョンチョル)氏が、金総書記の有力な後継者だという日本の毎日新聞の報道が注目を集めている。1981年生まれの26歳で、スイスのベルン大学で学んだ金正哲氏が最近、朝鮮労働党の組職指導部副部長に抜擢されたというのだ。組職指導部副部長は、金総書記が1969年に金正哲と同じ年齢である27歳の時に就任した北朝鮮最高要職の一つであるという点が、「金正哲後継説」の根拠として提示された。

◆日本の週刊誌『週刊現代』は昨年2月、労働党中央委秘書局が、党のすべての書類と議事録に金正哲の職位を「尊敬する責任副部長同志」と記すように指示し、後継者であることを暗示したと報じている。国内の情報筋は昨年初め、金総書記の64歳の誕生日を期して、労働党中央委員会副部長級と内閣副相級以上の幹部、それに準ずる人民軍と国家機関の幹部に、金正哲氏の肖像画の入ったバッジが配布されたと話した。万寿台(マンスデ)創作社で描かれた肖像画で作った金正哲バッジは、金日成(キム・イルソン)主席と金総書記に続き北朝鮮で3人目ということだ。

◆金正哲氏は、04年に死亡するまで金総書記の正室夫人だった元在日韓国人の舞踊家・高英姫(コ・ヨンヒ)氏との間に生まれた第一子だ。金総書記と成恵琳(ソン・ヘリン)氏の間に生まれた長男の金正男(キム・ジョンナム)氏(36)も、権力継承候補から完全に排除されたわけではないという観測もある。金正哲氏は、日本の朝鮮総連を通じて音楽のCDを購入するほど音楽愛好家だ。昨年6月、伝説的なギターリストであるエリック・クラプトンのコンサートを見るためにドイツに行き、日本のフジテレビのカメラに撮られて話題になった。

◆旧ソ連はもとより東欧共産圏国家でも、父子の権力世襲はなかった。北朝鮮でだけ権力が世襲された。金日成主席は、共産主義者というより封建主義者という声が社会主義国家圏から出そうである。南北共同宣言実践連帯などの親北朝鮮団体は、「金総書記の地位は父親から世襲されたのではなく、元老たちによって推戴された」と言って、北朝鮮のオウムの役をする。北朝鮮で「父子孫」3代の世襲が成立すれば、今度は人民が世襲王朝を選択したと言うのだろうか。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com