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オーストラリアで11年ぶり中道左派政権

オーストラリアで11年ぶり中道左派政権

Posted November. 26, 2007 03:14,   

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24日に実施されたオーストラリアの総選挙で、野党・労働党が圧勝し、11年以上維持されてきた保守派政権が幕を閉じ、中道左派政権の時代が開かれることとなった。

新任の首相予定者である労働党のケビン・ラッド党首は、米国寄りだったジョン・ハワード現首相とカラーの異なる公約を打ち出しており、今後、外交、環境政策などの路線変更が予想される。

オーストラリア選挙委員会によると、開票率75%の25日午後現在、労働党は有効得票数全体の53%を得ており、下院150席のうち、少なくとも83席を確保している。ハワード首相率いる集権自由党と国民党連合は46.6%の得票で47席の獲得に止まった。ハワード首相は「選挙結果に責任を負う」と述べ、敗北を認めた。

1996年に就任したハワード首相は、11年6ヵ月の間、首相職にあり、オーストラリア史上2位となる長期執権の記録を残した。その間、持続的な経済発展の功績を掲げつつ退陣への圧力に早期総選挙カードで正面から対抗してきたが、ハワード首相の政策スタイルに疲労を感じた有権者の心をつかむのに失敗した。

ハワード首相はまた、今回の総選挙で33年間守ってきた自身の地方区、ベネロンで下院の議席を奪われた。現職の首相が政権党の総選挙敗北とともに自身の地方区で落選する屈辱は、78年間で初のことだと、APとAFP通信が報じた。

新任のラッド首相予定者は、気候の変化に対する積極的な対応とイラク駐屯オーストラリア軍の撤収などを公言して、ハワード首相と対立してきた。

日照りと水不足に苦しむオーストラリアでは、環境問題は国民の生存を脅かす最大の課題。ラッド首相予定者は労働党の勝利が固まった直後、「来月、インドネシアのバリで開かれる国連気候変動協約の総会に参加する」と念を押した。温室ガス減縮のための京都議定書を最大限早く批准するという方針も再確認した。

オーストラリアの保守派政権がとってきた米国寄りの外交政策も急旋回する見通しだ。オーストラリアが京都議定書を批准すれば、これを拒否する主要国家のなかで、米国のみが孤立したままとなる。2008年中旬までに550人のイラク派兵オーストラリア軍を撤退させるという目標も、米国の対テロ戦争を支持してきたハワード首相の政策からはかけ離れている。一方、アジアとの関係はより接近するものとみられる。中国通のラッド首相予定者は、アジアの主要国のリーダーとの親しい関係を誇示している。

オーストラリアの政治分析家ジョン・ハート氏は、「欧米との交流に重点を置いたハワード首相と違い、ラッド首相予定者はアジア地域に対して、より前向きな志向を持っている。これはアジアとオーストラリアとの関係を増進させる強い原動力になる」と話す。

すでに進められている経済分野の改革の速度も落ちる可能性が高い。現政権の改革政策は企業に偏っており、労働者の雇用不安をあおっているという批判を受けてきた。



lightee@donga.com