Go to contents

[オピニオン]NGOの変質

Posted November. 13, 2007 03:03,   

한국어

市場も政府も完全なものではない。そのため、市場と政府の間に存在する非政府組織(NGO)が「市場の失敗」や「政府の失敗」のクッション役として力を発揮する場合がある。いわゆる「市民団体」と呼ばれる韓国のNGOは、独裁政権時代には、社会良心のシンボルのような存在でもあった。ところが、ソウル大学社会発展研究所と東亜(トンア)日報の調査によると、NGOに対する国民の信頼度は、ここ10年で48.8%から21.6%に大幅下落した。各部門で最下位である。

◆NGO活動を権力への近道、または金儲けの手段に利用してきた多くの活動家の罪は重い。現政権では、韓国のアイデンティティーを揺さぶる反国民的な運動を行ってきた市民団体の活動家たちが政権内のポストについたり、国民の血税がもととなる支援金を受け取るありさまだ。韓国で行われた過去の人権侵害問題については何から何まで明らかにして自分の影響力拡大に利用するのに、北朝鮮の人権問題については一言も言及しない組織も、市民団体を名乗っている。一部の市民団体は選挙シーズンになると、待っていたかのように左派の執権または維持のためにネガティブ・キャンペーンの増幅器の役割もしてきた。

◆国際市民社会組織(CIVICUS)のクミ・ナイドゥ事務局長が09年開催の世界NGOソウル総会の準備のため、韓国入りした。同氏は世界の異色NGOを紹介した。政治家たちでつくるPONGO(Politics+NGO)、企業家たちのBUNGO(Business+NGO)、後援組織がつくったDONGO(Doner+NGO)、ブリーフケース一つで世界を回りながら後援金ばかりあさっているBRINGO(Briefcase+NGO)、資産をもてあます中東の王族がつくったRONGO(Royal+NGO)、マフィアたちのMANGO(Mafia+NGO)。

◆韓国の多くのNGO活動家は、政府がすべての部門に介入する「大きな政府、小さな市場」を好む。これは左派の特性でもあるがその一方で、より現実的な理由があるのではないか。競争の激しい市場には、自分が食い込む余地が少ないが、政府や公共部門には、パイプさえ確保できれば取りつく島はいくらでもあるのが現実だから。

許文明(ホ・ムンミョン)論説委員 angelhuh@donga.com