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中国進出の韓国企業、経営環境悪化し瀬戸際に

中国進出の韓国企業、経営環境悪化し瀬戸際に

Posted October. 30, 2007 03:28,   

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1990年代序盤から人件費の上昇で競争力が悪化していることから、中国へ生産基地を移転した3万余りの韓国の中小企業の中で相当数が瀬戸際に立たされている。中国の経営環境の悪化でコストはエスカレートし、中国企業の競争力は高くなったからだ。

特に、中国進出企業のうち80%を占める縫製、玩具、アクセサリー、単純な電子部品など単純賃加工業者が直撃弾を受けている。一部の韓国企業の社長は、赤字が続くと人件費や未収金を支払わないまま、一方的に撤退したため、中国政府が韓国に強く抗議するなど、外交問題にまで飛び火している。

反面、まだ数は少ないものの、中国企業が追い付きにくい技術力またはブランドを構築して、中国内需市場を開拓する企業も少しずつ増えている。

KOTRAの李ピョンボク大連貿易官長は、「確実なブランドまたは技術力、販路を確保できないまま中国市場に参入すると、ひどい目にあいかねない」とし、「いまや中国進出戦略のパラダイムを変えなければならない時期に来ている」と強調した。

▲「チャイナ・ラッシュ」から「チャイナ・エクソダス」〓東亜(トンア)日報取材チームの現地取材結果、中国進出1世代の韓国企業が密集している中国山東省青島の城陽区では昨年、工場を閉鎖して夜逃げした企業が44社もあった。この中で中国企業は3社、台湾は2社で、残りの39社が韓国企業だった。KOTRA青島貿易館のファン・ジェウォン副館長は、「青島のほかの地域でも似たような現象が起きている」とし、「特に、今年に入って事業を諦める企業が急速に増えている」と話した。

事業を放棄する韓国企業が増えているのは、韓国企業がいわゆる「4大悪材料」に露出されて、事業環境が急速に悪化しているからだ。4大悪材料とは、△新たな労働契約法の施行による人件費負担の増加、△中国政府の低価加工貿易の制限、△外国企業に対する税優遇の縮小、△環境規制の強化を言う。特に人件費は、今年6月に中国政府が確定した新労働契約法が来年1月から施行されれば、上昇幅のさらなる拡大は避けられない。

このような環境変化のため、国内企業の中国投資にもブレーキがかかり始めた。国内企業の海外投資額の中で中国が占める割合が2003年には41.3%に達したが、昨年は31.0%へ急減した。投資件数を基準にしても同期間59.7%から44.3%へ縮小した。今年上半期にはその割合が38.0%へさらに低下した。

▲新しい中国成功モデルの登場〓その一方で、中国企業が追い付けないほどの確実な技術力とブランドパワーを備えて、中国市場を理解した後、攻略を仕掛けてしっかりした地位を確保した企業も登場している。

密閉容器で有名なロック・アンド・ロックは類似の中国製品より3倍以上高い値段で売られているが、毎年100%ずつ売り上げが伸びている。中国のライバル会社の追い付きに備えて、2004年中国市場への参入以来、持続的に高価ブランド戦略を展開したおかげだ。今は「ロック・アンド・ロック」は名品というイメージが上海周辺では確実に広がっている。

電子レンジ用のコンデンサメーカーのハンソンエルコムテックは徹底した事前調査で中国市場に軟着陸した。1992年、現地事務所を設立することを皮切りに天津に参入した同社は、約4年間にわたる現地調査の末、1996年3月から生産を始めた。生産初期から韓国本社から原材料や副材料を持ち込まず、現地で調達して原価を40%節減した。おかげで三星(サムスン)電気やGEなどグローバル会社を抜いて、電子レンジ用コンデンサの国際市場でのシェアが52%で、世界1位のメーカーになった。

Eマート上海支店のチョン・ミンホ法人長は、「中小企業も製品力とブランドを構築すれば、中国名品市場で可能性がある」と述べた。



eye@donga.com jinhup@donga.com