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軍、12時間の追跡・監視をしても逃す

Posted October. 23, 2007 07:29,   

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漁船ウジン号(30トン)が昨年12月、東海(トンヘ、日本名=日本海)の北方限界線(NLL)を越えて北朝鮮の領海に入った時、軍当局がレーダーと艦艇で12時間以上追跡・監視をしても、越北を阻止できなかったことが明らかになった。

05年4月のファンマン号の越北事件の時に明るみになったお粗末な海上警戒が繰り返されたのだが、軍当局がその事実を公表しなかったことが確認され、当時の軍の作戦状況に対して徹底した調査が求められている。

このような事実は、合同参謀本部と海洋警察庁が22日、国会国防委員会所属の黄震夏(ファン・ジンハ)ハンナラ党議員に提出した国政監査資料で明らかになった。

国政監査資料によると、昨年12月25日午後3時30分頃、慶尚北道盈徳郡(キョンサンプクト・ヨンドクグン)の江口(カング)港を出航したウジン号の機関士李(46)氏は、船主と口論の後、泥酔状態で船長に隠れて漁船に乗って越北を敢行した。

当時、海岸地域の監視レーダーでウジン号の出港を確認した陸軍は、北上するウジン号の異常動向を把握し、部隊が連携してレーダーで追跡したことが確認された。

出港11時間後の26日午前2時30分頃、ウジン号は出航地から240キロ離れた江原道(カンウォンド)束草(ソクチョ)港の東83キロ海上まで進出した。近隣の海軍艦艇もウジン号を発見し、追跡・監視を行った。

しかし、26日午前3時55分頃、NLL南方約9キロ海上まで北上したウジン号は、突然海軍艦艇のレーダーから消え、軍の監視網から抜け出た。

ウジン号はNLLを越えて、27日午後1時頃、元山(ウォンサン)港の沖合で北朝鮮警備艇に発見され、北朝鮮は今年1月12日、李氏と船舶を送還した。李氏は国家保安法違反で立件され、執行猶予処分を受け、保護観察および社会奉仕命令を下された。

いっぽう、ファンマン号の越北事件以来、陸海軍と海警は再発防止に向けて、05年5月からウジン号の越北事件直前まで、21回にわたって海上合同訓練を実施していたことがわかった。

特に、ウジン号越北事件発生の4日前にも、軍と海警は哨戒艦や警備艦、高速艇数隻とレーダー基地要員が参加して漁船の越北遮断訓練をしたが、実際の作戦は失敗し、訓練が形式にとどまっていたのではないかという批判を受けている。

黄議員は、「北朝鮮のNLL無力化攻勢と政府内のNLLの揺さぶりが続く中、漁船の越北を阻止できないのは、領海守護の隙を露呈したものであり、批判は免れない」と述べた。



ysh1005@donga.com