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もはや今は「スピード経営」の時代

Posted September. 14, 2007 03:08,   

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「9.7時間」

現代(ヒョンデ)カードや現代キャピタルが今年上半期(1〜6月)に決裁処理した8500件余りの文書が、最初の提出から最終決裁までかかった平均時間だ。これは04年9月〜12月(20.8時間)の半分以下に下がった数値だ。

事実上一つの会社のように運営される両社は、このように年2回、最終決裁までかかった時間である「リードタイム(Lead Time)」成績を部署ごとに公開し、迅速な決裁競争を誘導する。

最近、各企業では、「スピード経済」が支配する市場で、決裁にかかる時間が企業の競争力と直結するという判断を基に、決裁時間の短縮のための努力を傾けている。電子決裁はもとより、10時間内の決裁やモバイル決裁、即座決裁など、さまざまな方式が試みられている。

03年に就任した丁太暎(チョン・テヨン)現代カード兼現代キャピタル社長は、「速やかな意思決定構造が革新的な競争力だ」と、決裁時間の短縮を指示した。全ての決裁を電子決裁に変え、担当者が席を外していれば、直属の上司や部下に決裁の権限を委任するようにした。

その結果、05年に開かれたテニススター、マリア・シャラポワとビーナス・ウィリアムズのスーパーマッチのイベントが、起案からわずか二日で鄭社長の決裁が降りるほど、業務処理の速度が上がった。

現代キャピタル側では、決裁時間をさらに短縮するため、先月末、役員52人全員に、内部のイントラネットのメールを実時間で確認し、音声返信を送れるよう、最新型のスマートフォンを支給した。

三星(サムスン)グループでは、「スピード経営」の効果を最大化するため、決裁が可能なイントラネット「マイシングル」の最新版を、10月初頭までに全ての系列会社に導入する予定だ。三星側では、「3年前から個人携帯情報機器(PDA)を使って、モバイル決裁をしたり、外部からほかのコンピューターにアクセスしても、決裁できるようにした」とした上で、「新しいバージョンは、ウェブサービスを基盤に、容易にほかのシステムと連動して、決裁を進めることができる」と話した。

各企業での決裁時間の短縮に向けた努力は業種を問わない。

新韓(シンハン)銀行では昨年末、全ての決裁ラインを4段階以内に短縮し、一般文書はその日のうちに決裁するという原則をまとめて、実施している。保守的で、意思決定の遅いことで有名な銀行圏では、これを新鮮なショックとして受け止めている。

当日決裁を超えて、即座の決裁を試みる企業もある。

ペットボトルを作る曉星(ヒョソン)のパッケージングPUでは、「全ての決裁は目にすれば直ちに」という原則を守る。曉星の関係者は、「会議の際、構成員たちの意見をまとめて決定を下すため、事実上、その場で決裁しているのと同様だ」とした上で、「PU長である金成源(キム・ソンウォン)専務は、休日や出張を問わず、その日のうちに全てのメールへの返信を送り、決裁を行う『24時間内の返信』という方針を実践する」と紹介した。

専門家たちは情報や知識、商品の循環周期が早くなったのが、各企業の決裁時間減らしのブームに影響を及ぼしたと説明する。ライバルより一歩先にチャンスをつかまなければ、永遠に機会を失う経営環境のなか、顧客を満足させるためには、迅速な意思決定が欠かせないことを実感したという。

尹恩基(ユン・ウンギ)ソウル科学総合大学院総長は、「迅速な決裁は情報や意思決定や経営の効率性を高める」とした上で、「今までは決裁段階を減らすための努力が主流だったなら、最近は情報技術(IT)を利用して実時間での決裁ができるようにするのが特徴だ」と語った。



peacechaos@donga.com chance@donga.com