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[社説]創業の壁で経済規制をさらに強化した政府

[社説]創業の壁で経済規制をさらに強化した政府

Posted August. 27, 2007 07:26,   

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韓国のサービス業の創業環境は世界175国のうち116位、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中では下位から2番目という韓国銀行の報告書が出た。世界10位圏である韓国の経済及び交易規模とはまったく異なる。創業の手続きや費用はOECD平均の2倍を超えた。さらに深刻な問題はブラジル、ロシア、インド、中国などブリックス(BRICs)国家に比べても規制緩和の速度が鈍いという点だ。

韓国はこれから高付加価値のサービス業で収益を出さなければならないというが、製造業に比べて低い生産性、遅い発展がいつも問題だった。昨年、サービス収支の赤字は188億ドルで、ドイツ、日本に次いで、世界で3番目に多かった。韓国のサービス産業の70%は法律的な進入の壁をくぐってこそ営業が可能だ。進入規制がクモの巣のようになっていては、創業はうまく行かない。2006年の新設法人数は50,512社で、2003年(52,700個)よりも少ない。

通信、金融、保険、教育、保健、福祉分野の高い進入の壁は悪名高い。営利法人の病院設立は最初から禁止されている。進入しにくいので完全な競争は期待することもできない。競争が萎縮すれば消費者は安くて質のよいサービスを受ける機会を充分に得ることができず、結局被害を被る。韓国開発研究院(KDI)は規制を減らすことだけでも成長率を0.5%引き上げることができるとした。

韓国は天然資源が足りない一方、国民のサービス業の適応力は高い。創業規制を解消し、名実共に企業しやすい環境を作れば、双方向の效果が見られる。海外でサービスを受けるために流出する多くの人やお金を国内に誘致することができ、外国人を「高級韓流サービス」の顧客に誘引する潜在力がいくらでもある。

それにもかかわらず、政府は毎年規制件数を増やしてきた。海外での消費を抑制するとして先月、「サービス産業の競争力強化対策」を打ち出したが、「半額ゴルフ場」など現実性のない方案だけ出し、うやむやにされてしまった。観光、教育、医療など業界が希望する部門から多くの規制を無くさなければならない。各政党もこれについての明確な大統領選挙の公約を出さなければならない。