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北朝鮮豪雨被害、交通・電気・通信が不通

北朝鮮豪雨被害、交通・電気・通信が不通

Posted August. 20, 2007 03:02,   

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北朝鮮が豪雨被害を理由に第2回南北首脳会談を突然延期したことで、被害の深刻さに関心が集まっている。まだ正確な統計は出ていないが、北朝鮮当局と国際支援団体の発表内容を総合すると、莫大な被害を受けたもようだ。

▲観測史上最悪の洪水〓北朝鮮では7日から11日まで記録的な暴雨が降った。北朝鮮中央気象研究所のリュ・ギルリョル所長は、朝鮮中央通信とのインタビューで、「大同江(デドンガン)の中・上流の最近の平均降水量は、気象観測以来最も多い」と述べた。

これにより、咸鏡北道(ハムギョンプクト)と両江道(ヤンガンド)の一部を除く多くの地域が大きな被害を受けた。平安南道北倉(ピョンアンナムド・プクチャン)は、1年の平均降水量の半分に相当する672ミリの雨が6日間降り続いた。平安南道徳川(トクチョン、621ミリ)、陽徳(ヤンドク、570ミリ)、江原道平康(カンウォンド・ピョンガン、662ミリ)、黄海北道瑞興(ファンヘプクト・ソフン、476ミリ)、平壌(460ミリ)でも暴雨に見舞われた。

特に、陽徳、新陽(シニャン)などの平安南道の北部地域は、昨年の豪雨被害がまだ復旧していない状況で再び被害に見舞われ、絶望的な状況とみえる。

▲現在までの被害状況〓北朝鮮当局が国際赤十字社連盟(IFRC)などに明らかにした資料を見ると、死亡・行方不明者は303人、避難民は30万人にのぼる。また、8万8400軒の家が倒壊し、農耕地の11%が被害を受けたという。北朝鮮全体農耕地が約150万ヘクタールであることを考慮すれば、少なくとも15万ヘクタールが被害を受けたわけだ。このため、40万トン以上の減産が予想される。

昨年と比べ、家屋の浸水は3倍、農耕地の浸水は5倍も多い。いっぽう、昨年、北朝鮮当局が明らかにした公式的な人命被害は、死亡549人、行方不明者295人、負傷者3043人だったのに比べて、今年は死亡・行方不明者が少ない。北朝鮮の多くの地域で通信と交通が麻痺した状態であることから、これはまだ正確な被害把握ができていないことを立証するものとみえる。

平壌も大きな被害が受けた。北朝鮮中央通信は16日、「平壌市で、道路2万3000平方メートルと住宅6400世帯が倒壊した」とし、「普通江(ポトンガン)区域、万景台(マンギョンデ)区域、中(チュン)区域、平川(ピョンチョン)区域など、一部の通りは2メートルまで冠水して交通が麻痺したほか、電力供給と通信網が不通となった」と報じた。

▲本当の被害はこれから〓被害は、これから住民たちの生活に大きな影響を及ぼすものとみえる。最も差し迫った問題は、鉄道と道路の復旧だ。

北朝鮮住民の多くは、市場に依存して経済活動を行っており、普段は、北朝鮮内の食糧の絶対量が不足しても、中国から輸入できた。しかし、交通が麻痺すれば、住民たちの経済活動も中断し、飢死する人が続出する恐れがある。北朝鮮の米の価格は、最近半月の間に2倍近く跳ね上がったという。

昨年の豪雨被害で、平安南道陽徳と新陽の2郡を経由する平羅(ピョンナ)線(平壌−羅津)の線路が遮断された時、復旧に3ヵ月かかった。大半を人力に依存して復旧したためだ。北朝鮮の東西、南北をつなぐ唯一の線路の平羅線が破壊されれば、国家機能は事実上麻痺する。今年、平羅線は、昨年よりも大きな被害を受けたもようだ。

炭鉱の浸水と発電所の被害も大きく、電力供給にも莫大な支障が予想される。そのうえ、復旧と防除作業が遅れれば遅れるほど、伝染病や農作物の害虫被害も大きくなるものと予想される。

北朝鮮は豪雨被害に脆弱だ。燃料難によるむやみな伐採のせいで、はげ山が多く、土砂崩れが起こりやすい。また、機械装備の不足で復旧にも時間がかかる。



zsh75@donga.com