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現代重工業、蔚山に「第10ドック」建設 設備不足打開で決断

現代重工業、蔚山に「第10ドック」建設 設備不足打開で決断

Posted August. 10, 2007 05:46,   

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現代(ヒョンデ)重工業が蔚山(ウルサン)造船所に韓国最大規模の10番目のドックを新たに建設する。「第10ドック」は、今年11月ごろ着工し、2009年初めに完工する予定だ。

現代重工業は、行き詰まり状態にある船舶建造設備を拡充するため、蔚山造船所の海洋事業本部に第10ドック建設を進めることを決め、細部の建設計画策づくりに取りかかったものと9日、確認された。

特に、今回の投資決定は新たな造船所敷地の確保に悩まされていた韓国の造船会社が相次いで中国など海外で「活路」を見出している状況で出たものであるため、注目されている。

今回の投資決定は「設備不足」で船舶受注の限界にぶつかった現代重工業が「正攻法」で問題を解決する狙いとみられる。

ドックは陸上で作ったブロックを集めて船体を製作するところで、船舶建造の中核工程になる。

ところが、大規模の用地を必要とするうえ、巨額の投資費がかかるため、なかなか増設計画は決めがたい。

現代重工業は、陸上建造工法などの代替工法や作業工程の効率化などで殺到する受注にかろうじて追いついてきたが、これももはや限界に達するや、追加設備の建設は避けて通れないものと判断した模様だ。

とりわけ、今年になって三星(サムスン)重工業、大宇(テウ)造船海洋、STX造船など、各造船会社が相次いで生産設備の拡充に向けて中国にシフトし、技術流出に対する懸念の声が上がっている中で、現代重工業は国内で「解決策」を模索したということから目を引く。

現代重工業の関係者は、「新たな投資先として国内外を一緒に視野に入れていたが、海外への技術流出を防ぐために国内投資を決めた」と説明した。

現代重工業側は、ドックの追加建設で今後、受注環境もかなり改善されるものと期待している。第10ドックは貨物の最大積載量が100万トン級(DWT財貨重量総トン数)に上る超大型船舶が建造できる規模であり、既存の韓国最大規模である現代重工業の第3ドックに匹敵するものだ。

現代重工業は、世界造船業界の受注好調の波に乗るため、ドック建設期間を最大限繰り上げる計画だ。

ドック一つを建設するには、事業用地の確保から竣工にいたるまで平均約3年かかる。しかし、第10ドックはすでに確保済みの造船所の敷地に新たに建設するものであるため、すぐに着工でき、着工後1年あまりで完工も可能だというのが会社側の説明だ。

三星重工業、大宇造船海洋など、他の造船会社は、現代重工業が相対的に脆弱な部門とされてきた海洋プラント事業に本腰を入れるため、今回の投資決定を下したものと分析している。

現代重工業は、これまでFPSOなど、超大型海洋プラントを建造するため、下体部分は現代三湖(サムホ)重工業など、系列会社で製作し、原油生産プラントは別途に載せる二重作業を経なければならない。

ある造船会社の役員は、「これから超大型FPSOの発注が相次ぐものと見込まれる。現代重工業が海洋プラント専用のドックを備えることになれば、受注力が大きく向上するだろう」と展望した。



changkim@donga.com