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アフガン政府高官が軍事作戦の可能性示唆 韓国人拉致事件

アフガン政府高官が軍事作戦の可能性示唆 韓国人拉致事件

Posted August. 01, 2007 09:54,   

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アフガニスタンの反政府勢力タリバンが、韓国人の人質のうち沈聖鏜(シム・ソンミン)氏を殺害するなど、事態が悪化の一途をたどり、人質救出に向けた軍事作戦の可能性が、アフガン現地で提起されている。

アフガンのムニル・マンガル内務次官は28日、「もし交渉が失敗に終われば、他の手段に依存することになるだろう」と述べ、軍事作戦の可能性を示唆した。

日本のNHKも29日、「アフガン政府が、720人で構成された専門特殊部隊を現地に派遣するなど、人質救出作戦の準備に入った。同部隊は、外国人拉致事件に備えて、アフガン駐留米軍の指揮によって専門の訓練を受けている」と報じた。

タリバンが、アフガンと韓国政府を圧迫するために人質を殺害し続けるという憂慮が高まり、拉致事態の長期化を阻止し、残る人質を救出するための「最後のカード」として軍事作戦が考慮されるということだ。

専門家たちは、米国のアフガン現地の情報力を考慮すると、拉致勢力の動向と人質の抑留場所などを具体的に把握しているものとみている。このため、軍事作戦が強行されれば、先端無人偵察機や有・無線盗聴、現地の情報員を通じて、拉致勢力のアジトと推定される山岳地域や民家を選定し、韓国政府の同意下で、多国籍軍とアフガン特殊部隊が夜陰に乗じて同時多発的に急襲する形になるものとみえる。

しかし、軍やテロ専門家たちは、現在のところ、軍事作戦を通じて人質を救出する確率はほとんどないという見解を示している。

拉致地域のカズニ州カラバグ地域は険しい山岳地帯で、迅速な軍事作戦が容易ではないうえ、拉致勢力が2、3人に分かれた抑留中の人質を「人間の盾」にした場合、多くの人命被害が生じる恐れがあるためだ。誘拐犯たちは、体に爆弾を巻きつけて人質を24時間監視し、随時アジトを移動するなど、軍事作戦に備えているという。

軍事作戦を強行した場合、人質をただちに殺害するというタリバンの警告も障害だ。また、交渉が進行中の状況で、韓国政府が最後の手段である軍事作戦に同意する可能性も低い。

千皓宣(チョン・ホソン)大統領府報道官は31日、「交渉を放棄する時ではないと考える」と述べ、現段階で軍事作戦には反対するという政府方針を再確認した。

しかし、韓国政府の人質救出の努力が失敗に終わり、人質の追加殺害など、拉致事態が忍耐の限界を超えれば、軍事作戦が本格的に検討されるという観測も流れている。

千報道官が、「再び韓国人の人命を害した場合、座視せず必ず責任を問う」と述べたことは、このような状況を念頭に置いたのではないか、という解釈も出ている。



ysh1005@donga.com