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[社説]タリバンの脅迫に「お願い外交」だけで対応するのか

[社説]タリバンの脅迫に「お願い外交」だけで対応するのか

Posted July. 31, 2007 03:02,   

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政府がアフガニスタンに大統領特使まで派遣したが、タリバン武装集団に拉致された22人が解放される気配はまだない。誘拐犯たちは30日午後4時30分を新しい交渉期限として提示し、「期限内に収監中のメンバーの釈放に合意しなければ、人質数人を殺す」と警告の強度を高めた。合意は成立せず、タリバンが人質を殺害することを決めたという情報まで伝わった。もどかしい状況だ。

タリバンは韓国人の感情では理解できない集団だ。アフガン国民を助けるために遠くからやって来た外国人を拉致して殺害する残酷な犯罪者たちだ。すでに一人を殺害しており、彼らの脅迫は「実際状況」と見ざるを得ない。タリバンは、高度の心理戦を繰り広げる抜け目のない集団でもある。韓国の大統領特使がアフガン大統領に会った後も何の変化もないため、韓国を窮地に追い込もうと殺害警告を出した。人質を相次いでマスコミにインタビューさせることも、残忍な精神的テロである。インタビューを金儲けの手段にする憎むべき行為もためらわない。

「テロ集団の要求に屈しない」という文明世界の慣行を破ることではあるが、現実的な唯一の解決策は人質と収監中のメンバーの交換だ。テロの悪循環を招くと警戒する声もあるが、タリバンのメンバーを釈放し、罪のない人質の命を救うことを非難することはできない。

アフガン政府を動かすことが急務だ。大統領府は、大統領特使を派遣し、「政府は行える最高の水準を動員している」と説明したが、効果はなかった。別の方法を探さなければならない。アフガン政府の善意に期待をかける「お願い外交」だけでは限界がある。

今は非常状況だ。政府に力を与えるために大統領府と外交部の対応に対する評価を自制してきたが、だからといって事態が解決されるわけではない。アフガン政府を動かせる新たな手段を講じなければならない。必要ならば圧力をかけることも必要だ。軍事作戦を排除すると言って選択の幅を自ら狭めたことも、交渉の得策ではなかった。政府が「死即生」の姿勢で乗り出すべき時だ。