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米産牛肉輸入再開…牛肉市場の拡大、豚肉・鶏肉は被害

米産牛肉輸入再開…牛肉市場の拡大、豚肉・鶏肉は被害

Posted July. 24, 2007 03:02,   

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米国産牛肉が狂牛病騒動以来、3年6ヵ月ぶりに輸入が再開されたが、当初の一般的な予想とは裏腹に、韓牛とオーストラリア産牛肉の売れ行きは変わらないか、かえって増加している。

それに対し、牛肉の「代替財」とされる豚肉や鶏肉の消費は減っており、米国産牛肉の輸入が韓国の肉類市場で「牛肉市場」の比重を高める効果をもたらしている。この過程で消費者たちの恩恵はおおむね大きくなったというのが一般的な見方だ。

●牛肉市場のパイ拡大

韓国の大型流通会社に先駆けて米国産牛肉を披露したロッテマートは、販売初日である同月13日から22日までの10日の間に米国産牛肉を100トン販売している。

もっとも厳しい痛手をこうむると予想されていたオーストラリア産も同期間に62トンを販売し、昨年同期(60トン)より販売量が3.3%増えている。

輸入肉に比べ価格がはるかに高い韓牛も、昨年同期間と同一規模の45トンが売れ、韓牛農家は一安心している。

一方、豚肉は同期間の販売量が250トンで、昨年同期間の280トンより10.7%減となった。鶏肉も35万羽(1羽あたり550g基準)を販売するに止まり、昨年同期間(38万羽)より7.9%減っている。

ロッテマートのユ・ジフン輸入牛肉担当は「価格差の大きい輸入牛肉と韓牛は、消費者層が異なり、輸入牛肉と豚肉および鶏肉は消費者が価格によって選択を変える代替材であることがわかる」と説明した。

オーストラリア産牛肉の販売も増えたのは、輸入牛肉市場のパイ自体が大きくなったためだという分析がある一方、まだ米国産の輸入枠が少ないため、売り場で米国産が売り切れになると、消費者たちが代わりに豪州産を購入したためだという向きもある。

建国(コングク)大学畜産食品生物工学専攻の金天濟(キム・チョンジェ)教授は「これから米国産牛肉が本格的に輸入されると、米国産とオーストラリア産が価格およびシェアにおいて激しくしのぎを削り、国内牛肉市場の規模が大きくなるだろう」と展望した。

●最後の勝者は消費者

安価な米国産牛肉の販売で韓牛やオーストラリア産の価格は大きく値下がりしている。ロッテマートで販売される豪州産焼肉用冷蔵肉(100g基準)は、今年1月には1550ウォンだったが、同月には1280ウォンで売れた。1等級韓牛のロースも100gベースで同期間7900ウォンから6850ウォンに13.3%値下がりしている。

牛肉や鶏肉は夏休みや猛暑による特需で1月に比べて価格が変わらなかった。ところが、夏のシーズンが過ぎれば価格が値下がりする可能性が高い。

長期的には豚肉と鶏肉の値段は大きく値下がりするものとみられる。農業専門の民間研究機関である「GSnJ」は23日、韓米自由貿易協定(FTA)が発効され、米国産豚肉が関税なしに輸入されれば、10年後の17年には韓国産豚肉の値段が30%ほど下落するだろうという報告書を発表した。

同報告書は、△米国産牛肉の輸入再開による豚肉の価格下落への圧力(15%)、△韓米FTAを受けた豚肉関税撤廃(12〜13%)、△牛肉の関税引き下げによる豚肉の価格下落圧力(2%)——という3つの要因から、韓国産豚肉の値段が値下がりするものと予想している。

鶏肉も米国産鶏肉の関税が撤廃され、輸入原価が17%下落すれば、韓国産鶏肉の価格が8〜10%値下がりするものとみられる。

中央(チュンアン)大学産業経済学科の尹錫元(ユン・ソクウォン)教授は「廉価な米国産肉類の輸入で消費者の選択の幅が広くなり、肉類全体の価格も低下し、消費者の利益が大きく増加している」と評価した。