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[オピニオン]燃える氷

Posted June. 25, 2007 05:28,   

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◆幼い時、漫画の本を通じて、「バミューダ三角地帯のなぞ」について初めて知った。プエルトリコと米国のフロリダ州、マイアミ州をつなぐ三角型の模様をしているこの海に、1840年にはフランスの船舶が、1925年には日本の船舶などの数隻の船が跡形もなく消えたため、このように名づけられた。誰もその原因が分からず、何回も空想科学の映画や小説の題材にもなったこの謎が、ひょっとしたら解けるかもしれない。

◆海底探査の結果、同地域の海底には多量のメタンハイドレイトが埋蔵されていることが明らかになったからだ。どのような理由からかは分からないが、同地域の海水の温度が上昇すれば、膨大な量のメタンガスが発生して浮力を下げ、通りかかる船が吸い込まれたり、転覆する可能性があると科学者たちは説明する。実際にこの海で多量のメタンガスが放出されるのを、いくつの航空機がたまに目撃したこともあり、このような主張を裏付けるものだ。

◆メタンハイドレイトは、メタンが低温高圧の状態で水の分子に囲まれて作られている。ドライアイスと似たような氷の形をしているが、火花を近づければめらめらと燃え上がり、「燃える氷」とも呼ばれる。1立方メートルのメタンハイドレイトを分解すれば172立方メートルのメタンガスを得るほど、エネルギーの効率が高い。さらに、化石燃料である石炭や石油に比べて二酸化炭素の排出が少なく埋蔵量も豊富で、次世代エネルギーとなる可能性が高い。19世紀が石炭、20世紀が石油の時代ならば、21世紀はメタンハイドレイトの時代だという言葉すら出るほどだ。

◆米国や日本などはすでに特別法まで制定して、探査と採掘技術の開発に力を入れている。日本が独島(トクド=日本名では竹島)を自国の領土だと主張するのも、独島の周辺に豊富に埋蔵されていると知られているメタンハイドレイトと無縁ではない。韓国政府の開発事業団が先週、東海(=日本海)でメタンハイドレイトの採取に成功した。世界的に同物質の採取に成功したのは、米国や日本、インド、中国についで5番目だ。

しかし、採掘の過程でメタンが飛んでしまう特性のため、開発は容易ではない。商用化のための技術競争は、これからが本番だ。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com