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「BDAの救世主」ロシアが浮上

Posted June. 16, 2007 04:57,   

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役割を十分に果たすと考えられていた中国は座り込み、裏に隠れているだけだと思われたロシアが、問題解決の主役に浮上した。

マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)に凍結された2500万ドルが北朝鮮に引き渡される過程で、「外交の強欲」を見せた中国と救世主を自任したロシアの相反する決定が、ワシントン外交街で注目を集めている。

3ヵ月間、空転したBDA送金問題は、ドイツで開かれた主要8ヵ国(G8)首脳会議で行われた米露外相会談を機に、ロシアが「ロシアが解決する」と立ち上がり、解決の糸口を見いだした。

ワシントンのある情報筋は14日、「米国は、絡まった糸を解いてくれたロシアの決断に感謝している」と述べた。ロシアは、マカオ→ニューヨーク→モスクワ→ロシア極東地域→平壌(ピョンヤン)につながる資金の流れのため、ロシア中央銀行とロシア極東の商業銀行を提案した。むろん、「商業銀行が介入しても、国際金融で信用が傷つく可能性を米国が遮断してくれなければならない」という前提をつけた。

ロシアはこの過程で、6者協議の無役割論を払拭する望外の収穫を得た。他の情報筋は、「ロシアは冷戦時代に『帝国』を経営し、大国外交を繰り広げた経験をもとに、米国の6者協議政策に賛成と反対の意見を適切に駆使してきた」と伝えた。今回の救世主の役割も、「BDA資金問題で数ヵ月も空転する状況を克服するために必要なら、ロシアがやる」と志願したということだ。

これまでロシアは、冷戦終焉後に極東アジアで失われた影響力を回復するために6者協議に参加してきたが、何の役割もしなかったという評価を受けていた。

一部では、北朝鮮が昨年の10・9核実験直前に中国よりもロシアに詳細な事前説明をした点を取り上げ、「ロシアの対北朝鮮影響力増大論」を主張していた。

いっぽう、6者協議開催国の中国は、「面目まるつぶれ」という見方が多い。外交通商部の関係者は15日、「中国は、米国に対する不信を払拭できず、BDA送金問題の解決の過程で協力を拒否した」と述べた。米国が、BDAを05年に資金洗浄憂慮機関に指定した後、中国は「国内法条項」を掲げて、マカオ金融機関の問題を牛耳ろうとしているということだ。

同関係者は、「北京は、『米国が(いい加減な合意を北朝鮮として)複雑にしておきながら、中国に整理しろというのは不当だ』と考えている」と伝えた。

実際、米国務省と財務省はこの3ヵ月間、BDA送金問題解決のために、国営中国銀行(BOC)を通じた送金、BDAのスタンリー・オ会長の退陣、BDAの法人清算など、いくつかの解決策を提示したが、中国は「マカオの金融政策は北京とは独立的に決定される」という理由を掲げて応じなかった。



srkim@donga.com