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[オピニオン]名品新都市

Posted June. 04, 2007 06:16,   

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名品のハンドバッグ、名品の携帯電話、名品女性通帳…。「名品」という名が付かなければ、消費者の目を引けない時代になった。1日、京畿驪州郡にオープンした名品アウトレットには5万人の人出が集中して、店舗に足を踏み入れるまで1時間がかかったという。特定ブランドに対する行過ぎた忠誠心にまだブランド品に飢えている消費者の旺盛な「食欲」が垣間見える。消費層も男性や10〜20代に拡大している。業界は貴族マーケティング、名品マーケティングに尽力している。

◆住宅の分野でも名品がないわけではない。高級住宅に対する需用が急増して、分譲価格の規制を受けない20所帯未満の高級タウンハウス、レジャー用の別荘などが注目を浴びている。しかし、高級住宅で人気が高いソウル・江南(カンナム)の再建築はまだまだ冬の真っ只中にいる。政府は、「江南の再建築ではわずか1万2000軒が供給されるだけ」だとし、供給能力を見下ろしている。反面、業界では「容積率は増やせれば、供給量がぐんと増えるのに、政府が負け惜しみを言っていると批判している。

◆金文洙(キム・ムンス)京畿道(キョンギド)知事が掲げた「名品新都市」は、消費者が念頭に置いている名品とは違いがある。京畿道は、「美しい都市、見どころが豊富な都市、最先端の知識基盤都市、学校と地域を連携したタウン」など、「環境にやさしい自足都市」に近い。しかも「毎年1ヵ所ずつ名品新都市を推進する」という金知事の計画はいつ日の目を見るか不透明だ。建設交通部が京畿道の華城市東灘(ファソンシ・トンタン)2新都市発表以後、現政権の任期が終わるまでさらなる新都市はないと発表したからだ。

◆現政権が「地域均衡発展」だとして計画を打ち出した大規模新都市、革新都市、企業都市、行政都市は合わせて27ヵ所、1億850万坪の規模だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領はこれを手前味噌の素材にするが、ほとんどが次期政府が後片づけをしなければならない。一部の候補地域は、葛藤が依然としてくすぶっていて、いつ爆発するか分からない状況だ。新都市と推進するとして、政府がかえって投機を煽り立てて発表後数ヵ月で廃墟のように変わったところもある。国民の需用に応えた質の高い住宅の供給、名品都市の開発の代わりに需用抑制にのみこだわった住宅安定化と「ばら撒きの均衡発展」の後遺症がゆらめく。

洪権熹(ホン・クォンヒ)論説委員 konihong@donga.com