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今春も在外韓国人社会では「平統委員」騒ぎ

今春も在外韓国人社会では「平統委員」騒ぎ

Posted May. 31, 2007 03:57,   

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「○○○さんのこと、知ってますね。今回、平統委員の推薦リストからはずしてはいけませんよ」

「正統性のある韓国人会は私たちの方なのに、なぜ推薦枠はそっちより少ないのですか」

2年ごとに春になると、全世界の韓国公館ではこのような騒ぎが起こる。

大統領の諮問機関である民主平和統一諮問会議(平統)委員の入れ替えをめぐって、さまざまな「実力者」からの圧力があちこちからかかってくるためだ。韓国人団体の間でもより多くの会員を平統委員に入れようと、暗闘が繰り広げられ、感情の溝が深まっている。

今年7月発足予定の第13期平統委員および地域協議会長の推薦作業が進められている5月末現在、地球のいたるところの韓国人社会で醜い光景が展開されている。

米ロサンゼルスの総領事館は最近、平統ロサンゼルス協議会長の候補として数人の候補者リストを韓国に送ったが、平統本部では第3の人物を推しているという。この問題で、与党の実力者であるK氏が推す人物が、総領事館がまとめた候補リストからはずされたとして、大統領府が介入したといううわさが流れ、在米韓国人団体が反発している。

平統本部の高位関係者は30日、東亜(トンア)日報の記者に対し、「総領事が推薦権を持っているのではなく、平統が総領事の意見を聞いている。会長推薦を受けられなさそうだから問題提起をしているようだが、まだ何も決まっていない」と話した。

幹部の肩書きをめぐっても、し烈なロビー戦が展開される。平統北米地域協議会のある高位幹部は昨年9月、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の訪米の際に同行した李在禎(イ・ジェジョン)当時平統主席副議長(現統一部長官)を随行した平統の高位幹部にお土産購入費として1000ドルの入った封筒を渡したことが、最近、監査院の監査で明らかになった。

このように競争が激しいため、出身学校や地域のつながりを総動員したロビーが行われる。05年5月、ワシントン総領事館の幹部は、与党のキーパーソンであるが面識のないM議員の夫人の電話を受け、困惑した。自分と同じ高校を出た在米韓国人を平統委員に推薦してほしいという頼みだったが、その当事者は当時新たに設けられた3選制限規定の対象であったためだ。

軍部クーデター直後の1981年に作られた平統は、いわゆる民主政府発足後にも解散どころか、さらに肥大化し、外国の韓国人社会で波乱をもたらす団体と位置づけられている。金大中(キム・デジュン)前大統領をはじめ、数人の大統領候補が平統の解散を公約したが、当選後はむしろ組織の拡大に力を入れた。海外議員1700人を合わせて1万7000人分のポストを大統領自らが任命し「恩を売る」ことができるだけに、このような膨大な組織を解散させるのはもったいないと思うようになるのだ。

特に、現政権では、いわゆる進歩派を委員に入れるための試みが相次いで行われた。今年7月に発足する第13期平統は、海外委員の数も1700人から2000人に増やす予定だ。



sechepa@donga.com taewon_ha@donga.com