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[オピニオン]梨花の校歌

Posted May. 31, 2007 03:57,   

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「漢江の春風に咲いたわが聖人が、これをさして梨花といわれた/尊い歌、あでやかに歌われ、皇華坊(ファンファバン)のなかの天国はここだ/智炤の高き意気、長い長い来歴、閼英(アリョン)妃はなんと言うだろう/ジウンがわが/六部で麻を織ったのに習い、徳行の刺繍で大韓帝国を包みましょう」。3・1節(抗日独立運動記念日)や建国記念日の歌詞を作詞した歴史学者、鄭寅普(チョン・インボ)先生が、1930年に作詞した梨花(イファ)女子大学校歌の1、2番だ。梨花の校歌ほど歴史の物語に富んだ歌詞も珍しい。

◆1番は梨花の歴史だ。聖人は高宗(コジョン、朝鮮王朝の第26代の王)であり、皇華坊は学校が最初に建てられたソウル貞洞(チョンドン)の旧名。1886年に設立された翌年、高宗が「梨花学堂」と名づけ、「梨花」という看板まで与えたという意味だ。皇華坊に春がくると、梨の花が満開になった。2番は韓国の女性史だ。智炤とは、新羅(シルラ)の金庾信(キム・ユシン)の妻で、花𩒐だった元述(ウォンスル)の母親、智炤(チソ)婦人。元述が唐帝国との戦争で後退するや、死ぬまで息子と顔をあわさなかったという母親だ。閼英妃とは、新羅の始祖、朴赫居世(パク・ヒョッコセ)の婦人である閼英王妃だ。「ジウンがわが」のジウンは、新羅時代、他人の家に召使として売られ、一人母を養ったという韓国歴史の代表的な親孝行娘。

◆歴史学者の李ベヨン総長は、昨年8月の就任以来、機会あるごとに、「校歌の解説」に熱を上げる。とりわけ2番は、韓国の女性史のなかで、梨花人が歩むべき道を示したものだと強調する。智炤婦人は義理があり賢い女性像を、機織や養蚕を励ましたという閼英妃は働く女性像を、親孝行娘のジウンは温かい人間味を持った女性像を象徴するという。李総長は、「校歌の言葉は非常に難しいが、その意味がわかると、梨花人としての誇りが一段と高まるだろう」と力説する。

◆梨花が今日で設立121周年を迎える。今は梨花丘を越えて、世界に広がる梨花だが、設立理念は最初のままだ。梨花の設立理念は近代以来の韓国教育の礎を築いてきた私学の精神でもある。6月の国会で私立学校法を処理する国会議員たちが、韓国私学が目指す教育理念や私学が歩んできた道をしばらくでもいいから振り返ってみてほしい。

金昌赫(キム・チャンヒョク)論説委員 chang@donga.com