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楽しくて元気な老年「仁川お婆さんテコンドー示範団」

楽しくて元気な老年「仁川お婆さんテコンドー示範団」

Posted April. 27, 2007 07:30,   

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「エイッ、パシャ、ヤッ」。26日午前、仁川富平区富開(インチョン・ブピョング・ブゲ)1洞の体育館。白い道服を着たおばあさんの気合が力強く響いていた。

おばあさんたちは手と足で松板を半分に割り、瓦5枚ぐらいは簡単に撃破する。一糸乱れなく拳を張り上げて、柔軟に蹴りをする。国内唯一の「仁川おばあさんテコンドー示範団」だ。老人は増えて働き口は不足するという悲しい高齢化時代。しかし、おばあさんテコンドー示範団は、老年を楽しく元気に送っている。

▲25人のうち、有段者は20人…毎日2時間ずつ練習〓おばあさんテコンドー示範団は、63歳の「末っ子」から78歳の最古参まで老年層で成っている。年は取ったものの、なかなかの腕を誇る。示範団の25人のうち、黒帯の1、2段の有段者が20人に上る。毎週、月曜日から土曜日まで2時間ずつ欠かさず練習しているおかげだ。

示範団が立ち上げられたのは1989年。当時、老人大学の体育講師だったユン・ヨホ(64)示範団長は、年配の方々に古典のダンスやエアロビックより力動的なテコンドーをやってみようと提案した。「テコンドーがお年寄りの心身を強化してくれる役割をしました。関節に負担になるのではと心配していたおばあさんたちが、かえってもっと元気になり、性格も明るくなりました」。

▲ガンの手術、ディスクなどを乗り切って、第2の人生〓おばあさんたちがテコンドーマニアになった事情もいろいろだ。示範団のチ・ボクヨン(75、2段)会長は9年前、直膓ガン3期と判定されて手術を受けた後、テコンドーを始めた。

「病院で運動をする方が良いと言われてテコンドーを始めたの。抗がん剤を投与してもらいながら、テコンドーを続けたのよ。気合を入れていると、下腹に力ができてね。もう病院には行かない。テコンドーが『補薬』のわけ」

示範団で一番声が大きくて動作が派手なペク・ソンスク(72、2段)おばあさんは、7年前までは体中が良くなかった。退行性の首ディスクで腕を持ち上げることもできなければ、膝が痛くて歩くこともままならなかった。

「テコンドーを学んでから、痛いところが一つずつ消えたの。今じゃ、若い人と対決しても勝てそうよ」(笑い)

テコンドー経歴8年目の朴ヨンザ(72、2段)おばあさんは、「体重が80キロから67キロに減って、慢性的な糖尿病も治ったんだ。孫たちも『かっこいいおばあさんになった』と喜んでいる」と話した。

▲タイ、シンガポールなど海外巡回示範行事も〓示範団の最高齢者のチョ・クムジュン(78、赤帯)おばあさんは、テコンドーを通じて人生の意味を取り戻した。「前はやることがなくて、一日中家で横になっていたんだ。ところが、テコンドーを始めてからは、朝ごはんを食べてから運動に行くところがあるというのがすごく楽しくてね。今はたまにお化粧もするのよ」。

示範団はテコンドーを海外に知らせることにも熱心だ。タイ、シンガポール、フィリピンなどを巡回して示範行事を開いた。8月には中国の青島へ行く計画だ。「年は数字に過ぎない」と口を揃えるおばあさんテコンドー示範団。おばあさんたちを見ていて「幸せな老年」が感じられた。



beetlez@donga.com