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[オピニオン]ウィ・デハン投手

Posted April. 26, 2007 08:39,   

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02韓日W杯の時、フランス国家代表に出場して我々にもよく知られている世界的な選手ティエリ・アンリ(30)は、パリの貧民街で悪事に明け暮れていた不良少年だった。父親の薦めで始めたサッカーは、彼の人生を変えておいた。彼は昨年だけで214億ウォンを儲けた抜群のストライカーで、フランスの誇りである。「いつも僕がどこから来たのか忘れないようにしている」と言っている彼は最近、貧困の児童を支援する財団を設立して拍手を浴びた。もし彼がサッカーをしなかったら、今どんな人生を送っているだろうか。

◆プロ野球SKのウィ・デハン投手(20)が、野球を辞めた。過去の事がインターネットに流布し、一部ネチズンの非難にさらされるや、「申し訳ない。つらくてたまらない」という言葉を残して、プロ入門4ヵ月でマウンドを離れた。過去の事とは、釜山(プサン)高の野球部時代だった16歳時、強盗などで少年院に1年間収監されたことをいう。少年院を出た彼は、野球に専念して米大リーグのスカウトの標的になるほど成長し、昨年、SKに入団した。

◆03年、彼が初めて犯罪を犯して裁判所に立たせられた時、釜山高裁の判事だった金スヒョン現ソウル高裁部長判事は、実刑の代わりに彼を釈放した。「第2の宣銅烈(ソン・ドンニョル)」になる資質が十分だという釜山高野球部チョ・ソンオク監督の善処の訴えを受け入れたのだ。しかし、彼は再び犯罪に巻き込まれ、結局、少年院に入れられる羽目になる。これについて、ネチズンの間で言い争いが起こった。彼にチャンスを与えるべきなのかどうかと。

◆金星根(キム・ソングン)SK監督は、「資質がとても惜しい」と言った。金判事は「子ども時の過ちなので、選手生活を続けてほしい」と言い、「彼が野球のほかにどんなことをより上手にやれるだろうか」と聞き返した。誰でも罪の償いはしなければならないが、前途有望な彼が一時のミスで一生罪人として生きなければならないというのは、残酷すぎる。ほかならぬ野球だけに専念すると言っているのだから、寛容とはこのような時に必要なのではなかろうか。もちろん彼が再び野球をするようになっても、自分がどこから来たのか忘れてはならないのだが…。

洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com