Go to contents

[社説]核合意の履行より金日成偶像崇拝に熱中する北朝鮮

[社説]核合意の履行より金日成偶像崇拝に熱中する北朝鮮

Posted April. 16, 2007 03:01,   

한국어

平壌(ピョンヤン)は昨日、故金日成(キム・イルソン)主席の95回目の誕生日である太陽節を迎え、お祭りムードだった。綾羅島(ヌンラド)の「5月1日競技場」で行われた大集団体操「アリラン」公演をはじめ、「金日成花祝典」、「4月の春親善芸術祝典」などが平壌を飾った。今年も各国から招待された数千人の祝賀使節団や世界的な歌手、俳優、サーカス団が平壌の春を楽しんだことだろう。

しかし、我々が待つ非核化の春の便りはない。北朝鮮は2月の6者協議で、今月14日までに国際原子力機関(IAEA)の核査察を受け、寧辺(ヨンビョン)原子炉の稼動停止・封印を履行することに合意したが、これを守らなかったのだ。マカオのバンコ・デルタ・アジア銀行(BDA)に凍結された北朝鮮関連資金の処理問題を理由に挙げたが、米国は事前に凍結解除を宣言していた。にもかかわらず北朝鮮が取った措置とは、「解除が現実に証明されれば行動する」という外務省報道官の一言がすべてだ。

北朝鮮には果たして6者協議の合意を履行する意志があるのか疑わざるを得ない。北朝鮮に履行の意志があるなら、IAEA技術陣に訪朝の招待状ぐらいは送るべきだ。北朝鮮は先月、平壌を訪問したエルバラダイIAEA事務総長にも、「査察団の訪朝を受け入れる」と約束した。今査察団を招くとしても、正式に活動を始めるには10日以上かかる。

北朝鮮としては、合意の履行よりも、5年、10年単位の「区切りの年」を迎えた金日成偶像崇拝がより重要で性急なようだ。そのうえ北朝鮮は、今年の行事を「勝利者の祝典」と宣伝している。核開発で成し遂げた勝利の祝祭という意味だ。しかし韓国政府や米国は、北朝鮮の「善意」だけを期待し、中国までも「数日待とう」と言う。

国際的な約束よりも、金日成偶像崇拝と金正日(キム・ジョンイル)世襲政権の保全を優先視する北朝鮮を前にして、またも絶望しなければならない。非核化の初期段階の措置がこのような状態で、本格的な核計画の進行と無能力化の段階にまでどうやって進むのか危惧される。北朝鮮が最後まで誠意を見せない場合、他の方法を講じざるを得ないことを明確にしなければならない。