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国税庁職員が賄賂授受の疑いで起訴

Posted April. 12, 2007 07:57,   

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お金をやり取りする際、お金の金額を指で示す場合が多い。それでは、税務公務員が指1本を上げて見せた時はいくらを示すのだろうか。

地方国税庁の職員だった李某(42)氏は、05年3月にA氏が8億4000万ウォンの総合所得税を脱税した事実を摘発した。李氏はA氏に予想告知税額の4億4500万ウォンを認める確認書の作成を要求したが、A氏が応じなかったので「追加で税務調査を行うこともありうる」と話した。

すると、A氏は「いくらなら解決できるのか」と追加の税務調査をしないように頼んだ。A氏の執拗な要請に李氏は1000万ウォン程度を受け取るつもりで指1本を上げてみせた。しかし、A氏は1億ウォンを要求したと考え、1週間後に現金1億ウォンをかばんに入れて李氏に渡した。

A氏がホテルの日本料理屋で金を渡す時、李氏の上級者であるチャン某氏も一緒だった。李氏がかばんを家に持っていって開けてみると、かばんの中には1億ウォンが入っていた。

李氏は翌日、チャン氏にこの事実を知らせた。チャン氏は、「もしかして、私に報告せずに目をつぶったことがあるのか」とし「税金を100%課税したのに、どうしてそんなお金を受け取るのか。早く返してやれ」と話した。

しかし、李氏は金を返さなかった。A氏は半月後に4億4500万ウォンの予想告知税額が書かれた税務調査結果通知書を受けた。A氏の抗議を受けた後に、李氏は1億ウォン全額を返した。

釜山(プサン)地検の特捜部は李氏を特定犯罪加重処罰法上の賄賂授受の疑いで起訴しており、李氏は1審で懲役5年の重刑が言い渡された。賄賂罪は、たとえ後で金を返しても、いったん金を受け取っただけでも認められる。同席した上級者のチャン氏は嫌疑なしと処理された。

しかし、抗訴審の裁判部は李氏が受け取った1億ウォンのうち、1000万ウォンだけを賄賂の金額とみなし、残りの9000万ウォンは無罪と認め、懲役1年を言い渡した。「A氏が渡したかばんの中に1000万ウォンが入っていたと、李氏が考えたものとみられる」と判断したのだ。

検察はこれに上告しており、最高裁判所1部(主審=梁承泰最高裁判事)は11日、「李氏が内心1000万ウォン程度を受け取るつもりであっても、自ら見返りを要求しただけに1000万ウォンを超える9000万ウォンを受け取る意思がなかったとは言えない」と原審を覆して事件を釜山高裁に返した。

最高裁判所は、「李氏が金を返そうとしたという客観的な資料を見いだすことができない」とし、「返す気になれば、いくらでも返すことができたのにもかかわらず、A氏の抗議を受けるまで何らの措置も取らなかった」と明らかにした。



woogija@donga.com