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陸軍最先端の軍団級野外演習に同行取材

Posted March. 23, 2007 07:08,   

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陸軍が、先端装備で指揮体系を整えている。軍は、14〜21日に京畿道利川市(キョンギド・イチョンシ)と安城市(アンソンシ)、驪州郡(ヨジュグン)、江原道横城郡(カンウォンド・フェンソングン)一帯で、約5万の将兵が参加して実施された陸軍最大規模の軍団級野外機動演習(FTX)で、軍団と師団の指揮所を初めて東亜(トンア)日報に公開した。本紙記者は、同期間、演習に参加した陸軍第9師団の白馬部隊の野外司令部で、将兵たちと寝食をともにして取材した。

第7軍団は青軍、第2軍団は黄軍に分かれ、それぞれ3日間、攻撃と防御が繰り広げられた今回の作戦では、南漢江(ナムハンガン)を軍事分界線とみなすこと以外に事前の約束なしに攻防戦が展開し、実戦を彷彿させた。

▲実戦か、演習か〓「味方軍の主要ターゲットである黄軍の砲兵部隊の位置が確認された。砲兵連帯はただちに攻撃せよ」。師団長の指示が出るや、砲兵連隊長は隷下部隊にただちに指示を出し、砲撃が始まった。

攻撃の作戦が始まったのは、19日午前4時。しかし、前日の夜から敵陣に侵入した特捜部隊員たちが、無線通信機や衛星位置確認システム(GPS)を利用して、敵である黄軍の戦車や砲兵などの主力部隊の正確な位置を知らせ始めた。

ビームプロジェクトと見える第9師団司令部のデジタル作戦の状況モニターには、無人偵察機が送ってきた情報や特捜部隊員が知らせた情報が総合され、黄軍主力部隊の位置と戦闘力が次々に表示された。

軍団はもとより隷下連隊でも、指揮官たちが同じスクリーンを見てリアルタイムで画像会議を行い、作戦を話し合った。このような情報の獲得と共有は、無線網と有線網を自由自在に駆使する軍専用通信網が整っているために可能なことだ。

軍団の情報総合分析室(CASIC)は、関連部隊から送られてきた情報を総合的に判断し、リアルタイムで各部隊の作戦状況モニターに味方軍と敵軍の戦力を伝えた。

実際に砲弾を使わなかっただけで、正確に砲撃を加えたかどうかは、審判格の統制将校が判断し、敵陣の被害規模を算定する方式で演習が進められた。

20日午前、驪州郡金沙面(クムサミョン)の梨浦(イポ)大橋の南端には、渡河作戦を実施するための指揮本部が設置された。戦車や装甲車、トラックなどが浮き橋に載せられ川を渡るシーンは、リアルタイムで師団、軍団指揮所に無線通信網で伝えられた。

渡河演習中には、敵がターゲットを感知できないように煙幕弾を使ったため、近隣の道路まで霧が立ち込めたように前が見えなかった。

21日午前2時には、第9師団28連帯の約2000人が一度にヘリコプターに乗って、敵陣後方を奇襲する作戦が展開された。

灯りひとつない南漢江の川辺で、UH60やCH47などのヘリコプター約50機が動員され、5機ずつ下降して30分後には全兵力を乗せ、ターゲットである横城に向かった。

着陸地点も灯りがなかったが、将兵たちは姿勢を低め、迅速に目標地点に向かって進撃した。

第28連隊長の李ソンジュン大佐は、「実戦で勝利するために、深夜にハードな演習を行った」と話した。

▲休まない師団長〓第9師団長の金チュンス所長が参謀陣と作戦を立てる指揮本部は、約5坪の移動式車両だった。金所長は、味方軍と敵軍の戦力変動の状況がリアルタイムで表示される作戦状況モニターを見ながら、作戦、情報、軍需参謀などの主要参謀たちと作戦を話し合った。軍団長や他の師団長たちとは随時、画像会議を行ない、軍団レベルの作戦を論議した。師団隷下連隊や大隊長たちとも画像会議を開き、軍専用の無線電話で作戦を指示した。

金所長が演習期間に食べる1日3食のメニューは、兵士たちと同じだった。戦史に詳しい金所長は、「ベトナム戦争では、軍がマスコミと対立し、正確な情報を国民に伝えることができず支持を失ったことが、敗北の原因の一つだ。先端装備と使って完璧な作戦を実施する韓国軍の姿を見て、国民が軍を信じ安保に自信を持ってもらうために公開した」と述べた。

▲悪化する演習環境〓94年に中止された韓米チームスピリットの代わりを行ってきた軍団級FTXが縮小、廃止される案を検討中だという。演習環境がますます悪化しているためだ。

演習に参加する部隊は戦術的な最適地ではなく、地主が貸す土地を優先的に駐屯地としなければならないのが実情だ。市街地化した地域が増え、住民は騒音や交通事故の危険のため、演習に不満を訴えたりする。

昼夜を問わず戦車や装甲車、ヘリコプターが動くため、住民が被害を受けるのも事実だ。また、地方道路は、戦車一台通過するにも幅が狭く、事故の危険が高い。

ある隊長は、「演習に集中しても十分ではないのに、駐屯地契約や交通対策まで完璧に整えなければならないため、ますます手に負えなくなっているのが事実だ」と話した。

第9師団精訓参謀の金ジンス少佐は、「長期的には、戦力を極大化できる大規模な専用演習場を建設しなければならない」と述べた。



argus@donga.com