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[社説]改憲、離党、空虚なビジョン2030、民生漂流

[社説]改憲、離党、空虚なビジョン2030、民生漂流

Posted February. 06, 2007 06:49,   

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大統領と政府は国民多数が関心のない改憲に没頭しており、与党ヨルリン・ウリ党は沈没直前の難破船の姿で、国政がどちらの方向に向かうのかさえ分かりにくい。国民は民生を心配するのに舵取りの政府与党は政治ゲームにつかみどころのない政策ばかり打ち出している。

昨日、政府は2年早く就職して5年遅く退職するといった内容の「ビジョン2030人的資源活用2+5戦略」というものを発表したが、空虚だ。「低出産・高齢化」という課題に備えるという主旨は分かるものの、問題は雇用だ。根本的な問題は雇用不足なのに、このような現実を改善する方法もなしに、どのようにして未来の人材にもっと長く雇用を提供するというのか分からない。

任期を1年残した政府なら、ただちに市場に活力を吹き込み、投資と消費を旺盛にして雇用をもっと生み出す案を打ち出すのが正常だ。20年後のことは次の政府に任せてもかまわない。今、机上で絵を描いても紙くずになりがちだ。さらに学制再編などは野党と国民の同意が必要な事案だ。ゆえに、昨日の発表内容は大統領選挙を狙った「軍の兵役義務短縮」カードの合理化のためにばら色の政策を打ち出したのではないかと疑問だ。

大統領は改憲を引き続き推進する態勢だ。大統領は「国政、経済、民生に専念しなさいというのは悪口だ」と述べたが、政治的問題より経済、特に民生にきちんと取り組む姿を見せてほしいというのが国民の念願だ。大統領の目には「この政権での改憲には反対」という世論が見えないようだ。

国政の実務を仕切るべき韓明淑(ハン・ミョンスク)首相まで政府内に改憲支援推進団を構成し、国民と国会に対する説得作業を行っている。いくら与党出身の総理とはいえ、政治的な中立義務をそっちのけにし、改憲の前面に乗り出すことは脱線だ。

昨日、臨時国会が開院したが、議員らの集団離党が秒読みに入って分党危機に直面した与党が機能麻痺に陥り、「開店休業」状態になるのではないか憂慮される。現在、国会には私学法の改正を含めて司法改革法案、国民年金法の改正案、1・11不動産対策の後続法案など約3000件の法案が持ち込まれているが、処理可能性は薄い。それに政府与党間協議まで不協和音を出し「立法レイムダック」という新造語がうなずける。そうでなくても暮らしにくいのに、政府と与党がこの様だから、国民ばかりがかわいそうだ。このような状況をいつまで見守らなければならないのか。