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[オピニオン]先軍革命の番犬

Posted February. 05, 2007 03:00,   

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「経済成長が民主主義を招く」。米国の政治社会学者であるシーモア・マーティン・リプセットが1959年に明らかにした経済と民主化の相関関係は、しばらくの間定説とされた。韓国とフィリピンの民主化が実例だった。中国も経済開放で教育を受けた中産層が増えれば、自然に民主国家に移行するという期待がここから生まれた。北朝鮮に惜しみなく支援すれば、最後には民主主義を受け入れるという太陽論も、根本的に同じ考えのようだ。

◆しかし、昨年の大晦日にこの世を去ったリプセットが、「成功は状況にかかっている」と強調した内容は注目されなかった。経済の門戸を開いて30年が経過する中国は、政治の民主化がなくても裕福に暮らせるという「北京モデル」を扇動する勢いだ。知識の発達とともに、独裁技術も進化するのか。国民の生活と経済に支障を与えず、政治的反対の拡散を阻止する「戦略的調整(strategic coordination)」が登場したのだ。米国の『フォーリン・アフェアーズ』は、その中でも一番目の調整が言論・自由の弾圧だと言った。

◆国境のない記者会がランキングした06年言論自由指数で、中国は163位、北朝鮮は最下位の168位だ。1位は、腐敗がなくて競争力が高いことで有名なフィンランドで、ミャンマー、キューバなどの独裁国家は下位群だ。韓国は31位だが、1日に公開された年例報告書を見て惨憺たる思いがした。「憲法裁判所が、言論の自由に反する新聞法に違憲決断を下した」として「新聞市場を統制しようとした盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領側の敗北だ」と述べたのだ。その盧大統領は数日前に、「記者たちが本当に学習をする姿勢があるのか心配だ」と非難していた。

◆北朝鮮中央放送が一昨日、「先軍革命の番犬」を自任する記者たちの忠誠の誓いを掲載した。「記者は革命の筆鋒として、党を支持する先軍革命の闘士にならなければならない」という金正日(キム・ジョンイル)文献発表4周年を迎え、「人民記者」たちが「先軍革命総進軍で進撃の番犬としての本分を果たす」ことを約束したという報道だ。盧大統領は、韓国のマスコミが「ノサモ(盧武鉉大統領を愛する会)革命の番犬」にならないのが不満で、ああもマスコミに刃を向けるのだろうか。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com